米GitHubは、2023年10月10日(米国時間)、AIによるプログラム支援ツール「GitHub Copilot」に関する調査結果を発表した。
本調査により、「GitHub Copilot Chat」を有効にすることで、同機能を使用したことのない開発者であっても、作成されたコードやレビューされたコードの品質が向上することが判明したという。なお、本調査は、5~10年のソフトウェア開発経験者36人が参加。GitHub Copilot Chatを使用時と未使用時の両方で、コードの作成とレビューを依頼した。
GitHub Copilot Chatは、統合開発環境(IDE)内から直接GitHub Copilotと対話ができるインターフェイスであり、「Visual Studio」「VSCode」でサポートされ、現在オープンベータ版で提供されている。
調査では、開発者の85%が、GitHub CopilotとGitHub Copilot Chatを使用して、コードの品質に自信を持てたと答えた。開発者は、コーディングが容易になり、エラーが減り、読みやすく再利用可能で、簡潔で保守性が高くレジリエントなコードを作成できるとしている。
また、開発者は、GitHub Copilot Chatをコードレビューに使用することで、コードの品質が向上したと回答。GitHub Copilot Chatを使ったコードレビューは、15%高速になり、コメントを受け入れられる割合も高くなったという。また、開発者の約70%が、GitHub Copilot Chatを使ったレビュアーからのコメントを受け入れている。
さらに、開発者の88%は、GitHub Copilot Chatを使用することで、コーディング時のイライラが減り、集中力が増したと回答している。
昨年のGitHub Copilotの調査では、本機能を利用した開発者のコーディングのスピードが、55%速いという結果を公表した。GitHubは「仕事が速いということは、全体の中の一部分でしかなく。何かを迅速に行うことと、何かを正しく行うことは、トレードオフの関係にある。つまり、AIの処理速度が上がり、AIがさらに多くの開発者のためにコードを作成することに合わせて、優れたコード品質の確保することが一層重要となる」とする。