TGS2023 GALLERIAブースステージイベントをレポート【前編】
「サクラ大戦」の広井王子氏が語る、eスポーツ青春映画『PLAY!~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~』誕生秘話
2023年10月27日 11時00分更新
公開される2024年にはより話題になっている2人をダブル主演に
制作中の奥平さん、鈴鹿さんのエピソードも
本作は、高校生限定eスポーツ大会のロケットリーグ部門に挑む3人の高校生を中心に描かれている。1人目は、金髪にピアス、見た目はヤンチャのeスポーツビギナー 翔太。、2人目が、ケガによってバスケットボールを諦めた失意の天才ゲーマー 達郎。3人目が四六時中、ポテチ片手に動画やアニメに没頭する亘。
学校にポスターを貼ったのが達郎、それを見て応募したのが翔太、達郎と同じクラスで半ば強引に誘われたのが亘といった感じだ。なお、翔太を奥平 大兼さん、達郎を鈴鹿 央士さんが演じることも発表されている。
広井氏によると、劇中ではゲームを中心に3人にどんな家庭があるのか、どのように両親と接しているか、そういったそれぞれの家庭環境も描かれるのだという。また、モチーフとなった高校の生徒に取材を重ねたときに驚いたのが、ゲームの話は合うのに、プライベートなことをあまり互いに知らなかったということ。広井氏は「それが新鮮だった」と語る。
古賀氏は「それが今の子たちの青春だから、そういうものをしっかりと入れようと考えました。苦労しましたけど」と、そういったリアルな青春も取り入れることにしたのだという。
また古賀氏は、ダブル主演の奥平さんについて「芝居がとても上手いし、いい感じに影がある。今後も主役級をどんどん演じていくと思います」、鈴鹿さんについて「最近はドラマも話題作にどんどん出ているし、芝居も上手い」と評価。そして「この2人を一緒に並べたら面白いなと思ったんです。だから、今回はダブル主演しかありえなかったんです。来年の春に公開するころには、間違いなく話題に事欠かない2人になっていますよ」とコメントした。
撮影に入る前に、2人にロケットリーグを実際にプレイしてもらったところ、30分ほどで出来るようになったという。徳島での撮影時には、2人でラーメンを食べに行くくらい仲良くなっていたというエピソードも語られた。
広井氏は「俳優さんの事務所は本(台本)がよくないとなかなか出演を許可してくれないですし、口説くのも大変なんです。そこで、古賀さんがいてくれてよかったと思います。僕はゲーム業界であればなんとかなりますけど、映画だとそうはいかないので。俳優さんもそうですし、古厩さんに監督をやってもらえたのも、古賀さんありきですから」と、古賀氏を称賛。
続けて「制作にあたってどんどん人が集まってくれた。その原動力となったのは、尾崎社長の青春時代の熱き想いだと思います。これがなかったら僕も参加していないし。この核が強いかどうかで、作品がブレるかどうかが決まるんです」と熱く話し、Oooda氏も「これは勉強になりますね。今のeスポーツ業界にも必要なことかもしれません」と感心していた。
ステージでは、新たな出演者としてぶいすぽっ! 所属のVTuber胡桃のあさん、eスポーツキャスターの平岩 康佑さん、そしてMCを務めたOooDa氏が発表された。また、ゲーム監修・指導としてストリーマーのkokkenさん、Waveさんの名前も挙がった。
最後に、古賀氏は「新しいトライアルの映画になりましたが、30年間映画を作り続けてきた中でもかなりいい出来だと思っています。この作品を通じて、世界にもっとeスポーツが広がっていけばいいな」と挨拶。広井氏は「来年70歳になりますが、やっと映画というものに手がかかりました。こういう青春もあるんだと思ってもらいながら、映画館で楽しんでいただきたいです」と挨拶し、ステージを締めくくった。