最新GPUのNVIDIA® GeForce RTX™ 4080 Laptop GPU搭載です!
16型の最強クリエイターノートPC「ASUS Zenbook Pro 16X OLED (UX7602BZ)」実機レビュー
ASUS JAPAN株式会社が7月に発売した「ASUS Zenbook Pro 16X OLED UX7602BZ」は、GPUに「NVIDIA® GeForce RTX™ 4080 Laptop GPU」を採用した、クリエイターあこがれの16型ノートPCだ。ASUSならではの工夫が満載されたマシンをレビューしていこう。
基本性能はノートPC最高クラス
自動チルトキーボードで冷却も万全
独自のNumberPadとASUS Dialでクリエイティビティも向上
まずは基本性能をおさらいしよう。クリエイターPCとして気になるGPUは最新の「NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPU」を搭載。後述のようにノートPC用のGPUとして最高クラスの逸品だ。CPUは「インテル® Core™ i9-13905H」とこちらも14コア20スレッドで最高5.40GHz動作、最大TDPは105Wの高速モデルを採用する。
そして、Zenbook Pro 16X OLED は、GPUとCPUを最高速度で動作させるために、「ASUS Supernova System-on-Module (SoM) Design」を採用している。これは、マザーボードのコア面積を38%削減し、システム全体の冷却効率を高め、CPUとメモリ間の距離を短くし、低消費電力DRAM LPDDR5Xと低損失材料も採用することで、より高いTDP値を実現するものだ。
さらに、放熱には「ASUS IceCool Pro冷却システム」を搭載している。3Dベイパーチャンバーと航空宇宙グレードの5mmヒートパイプでCPUとGPUから熱を逃がし、2台のIceBladesファンを使って放熱する。
キーボードを開くとともにキーボードの背面が最大14.5mm持ち上がる「AAS Ultra機構(Active Aerodynamic System Ultra)」を搭載。タイピングが快適になるとともに、エアフローを30%増加させることで、冷却効果を高めている。
これにより、ノートPCの表面温度が最大7度下がり、GPUとCPUのパフォーマンスを向上させ、最大のTDPで動作させることを可能としている。
クリエイティブで重要になるディスプレーは有機ELで16:10の16インチ、3.2K(3200×2000ドット)でタッチ対応だ。
ピーク輝度は550ニトで、VESA DisplayHDR™ True Black 500の認証を受けており、暗いシーンでもリアルなディテールを再現する。さらに、Dolby VisionとPANTONE 認証を取得し、正確なカラーレンダリングを実現。色域はDCI-P3で100%を実現し、リフレッシュレートは120Hz、応答速度0.2msで高精細な動画や、速い3Dアクションシーンもスムーズに表示することができる。
また、TÜV Rheinland(テュフ ラインランド)の低青色光放射量認証を取得しており、長時間利用でも安全なのだ。
キーボードは日本語配列のASUS ErgoSenseキーボードで、キーピッチは19.05mmのフルサイズ、キートップは指先の形状に合わせて凹に成形され、ストロークは1.4mmあり、打鍵感がよく、とても打ちやすい。
キーボード手前の「ASUS ErgoSenseタッチパッド」は150×90mmと大型で、ハプティック式なので、どの位置でも同じ反応速度でタップできる。
右上のアイコンをタップすると、テンキーが表示され、数字入力が可能。表面は疎水性コーティングで滑らかに指が動かせ、ハイエンドPVD防指紋コーティングで汚れも目立たない。
タッチパッドの左に設置されているのが「ASUS Dial」で、ドーナツ状のタッチパッドとボタンが一体になった入力デバイスだ。Adobe®アプリで、より直感的でクリエイティブな操作ができ、メニュー選択や映像のタイムラインのジョグダイヤルとしても利用できる。クリエイターのための超便利アイテムなのだ。
クリエイターPCはグラフィック力が重要
「NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPU」の威力とは
映画品質の3Dレンダリングや高解像度ビデオ編集など、グラフィックスを多用する作業では、高性能なGPUが不可欠だ。
Zenbook Pro 16X OLEDが搭載するNVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPUは、レイテンシーの低減、AIによる高度なビデオエフェクト、高速エクスポートや最も困難なビジュアルタスクを突破するための機能を備えている。さらに、「NVIDIA Studioドライバー」によって、最高の互換性、パフォーマンス、安定性が保証されている。
Zenbook Pro 16X OLEDに採用されているNVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPUは、最新のGeForce RTX 40シリーズの上位モデルだ。GeForce RTX 40シリーズは最新のNVIDIA Ada Lovelace アーキテクチャにより、従来の約2倍の電力効率を実現している。
さらに、第4世代Tensor コアを搭載し、DLSS 3により通常レンダリングと比べ最大4倍の性能を、第3世代レイトレーシングコア(RTコア)で、最大2倍のレイトレーシング性能も実現している。
先代のGeForce RTX 30シリーズは、RTX 3050からRTX 3080 Tiまで7モデルあり、NVIDIA® CUDA® コアは2048~7424個搭載、ブーストクロックは990~1710MHzだった。
Zenbook Pro 16X OLEDに採用されている最新のRTX 40シリーズでは、NVIDIA CUDAコアは2560~9728個搭載、ブーストクロックは1230~2370MHzと、大きくパワーアップしている。
RTX 3080は6144コアだったのが、RTX 4080では7427コアと120%アップしているので、上述の冷却システムが重要になっているのだ。
![Zenbook Pro 16X OLED](/img/2023/10/16/3622373/l/c9e36f23a13e829d.png)
おなじみ3DMarkはTimeSpyが17288、FireStrikeが34672、WildLifeが58217、PortRoyalが10897で、GeForce RTX 30シリーズ搭載の「ASUS ProArt Studiobook 16 OLED H7600ZM」より1.8~2.3倍高速だった
NVIDIA DLSS(Deep Learning Super Sampling)はNVIDIAが開発した深層学習型AIによる解像アップスケール技術で、高い画質を維持しながら解像度とフレームレートを高めることができる。
DLSS 1は2018年のGeForce RTX 20シリーズで初めて搭載され、2020年にはDLSS 2にアップデートされた。AIのロジックをバージョンアップしたことにより、画質と性能が改善し、GeForce RTX™ 20と30シリーズで利用できる。
そして2022年にはGeForce RTX 40シリーズとともにDLSS 3が登場した。通常のレンダリングと比べて性能が最大で4倍になるという性能向上で、GeForce RTX 40シリーズでのみ利用できる。
また、GeForce RTX 40シリーズには低遅延を実現する「NVIDIA Reflex」、ビデオエンコード専用の「NVIDIA Encoder」も利用することができ、ゲーム競技やストリーミングで威力を発揮する。
Zenbook Pro 16X OLEDは「MUXスイッチ」を搭載している。これは、ディスプレイと接続するGPUを切り替えられる機能で、Zenbook Pro 16X OLEDではCPU内蔵のIris Xe Graphicsと、外部GPUであるNVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPUのどちらを使うかを選択できることになる。そのため、外出先でバッテリー駆動で軽作業をする時には内蔵GPUで動作させ、クリエイティブ作業やゲームをプレイするときにはNVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPUに切り替えることができ、電力とバッテリーの有効利用が可能となる。
NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPU を内蔵するZenbook Pro 16X OLEDには、NVIDIA Studioドライバーがインストールされていて、「GeForce Experience」、「NVIDIA Control Panel」、「NVIDIA Broadcast」、「NVIDIA Omniverse Launcher」もプリインストールされている。
もちろん、Zenbook Pro 16X OLEDのパワーならば、3DCGを駆使したゲームも楽々動作する。「Game Readyドライバー」と「Studioドライバー」の切り替えはGeForce Experienceでクリックするだけで簡単だ。
![Zenbook Pro 16X OLED](/img/2023/10/16/3622375/l/d82debed70074b2d.png)
プリインストールされている「GeForce Experience」を使えば、ボタン一つで最新ドライバーを選んでダウンロードしインストールできる。「Game Readyドライバー」と「Studioドライバー」の切り替えも簡単だ
ドライバーだけではない
NVIDIA Studioプラットフォームなら安心なワケ
NVIDIA Studio プラットフォームは「NVIDIA Studioドライバー」による、グラフィックアプリケーションの安定した高速動作を実現し、さらに、「NVIDIA Studio Suite」と呼ばれるアプリケーションやサービスで、さらに効果的にクリエイティブ作業が実現する。
NVIDIA Studio Suite には、AIが描画作業を支援してくれる「NVIDIA Canvas」アプリや、AIが音声とビデオを強化してくれる「NVIDIA Broadcast」アプリなどが用意されており、NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPUのパワーを最大限活用することができる。
「NVIDIA Omniverse」は、仮想コラボレーションとリアルタイムシミュレーションのためのオープン・プラットフォーム。仮想空間上で3Dデザインモデルをリアルタイムに共有・閲覧・編集することで、ストレスのないシームレスな共同作業とパフォーマンス強化を実現してくれる。
では、ジャンルごとにNVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPUの威力がどう効くのか、紹介しておこう。
☆3Dアプリケーション
NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPUの第3世代レイトレーシングコア(RTコア)とDLSS 3は、リアルな3Dレイトレーシングを、従来世代のGPUの4倍の速度で実行できる。3DCG制作を高速化してくれるのはもちろん、クオリティーの向上と、さらなるクリエイティビティの発揮を実現してくれる。
Autodesk Arnold、Chaos Group V-Ray、OTOY OctaneRender、Redshift by Maxon、Blender Cyclesなどのアプリケーションソフトで高速レイトレーシングが利用可能で、3D世界のモデル化からレンダリング、AIノイズ除去とDLSS 3で、最終結果まで短時間でプレビューできる。
☆ビデオ制作
NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPUには第8世代のNVIDIAハードウェア・エンコーダーが搭載されている。これを利用して、ビデオの書き出しが最大5倍高速化する。
Adobe Premiere Pro では、GPU対応のAIオート・リフレームを使用可能で、アスペクト比の変換も高速に実現する。また、Blackmagic DaVinci Resolve、REDCINE-X PROなどでは、超高解像度のビデオをスムーズに再生、編集できる。
☆写真処理
NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPUのAI機能により、特殊効果を使って高画質の写真を高速&簡単に修整し、作品の品質を高めることができる。
Adobe Photoshop Lightroom Classicでは、ライブラリ・パネルの高解像度の画像レンダリングが高速化し、4Kディスプレー使用時でも、画像調整の遅延はほぼ無くなる。
Adobe PhotoshopでSelect and Mask、Camera RAW、Blur Gallery、Smart Sharpen など、30を超えるGPU対応の機能やエフェクトを使用して、画像を素早く編集できる。
☆グラフィック デザイン
NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop GPUの高速画像処理性能により、作業が効率化され、より高度なクリエイティブが実現できる。
Adobe Illustrator の GPU による高速化により、複雑なベクター グラフィックスを素早く操作し、スムーズに拡大縮小も可能。また、RTXで高速化されたAdobe Stagerのレンダリングを活用し、2Dアートを一瞬でフォトリアルな3Dに変換できる。
ASUSオリジナルの標準アプリ「MyASUS」でセッティングの悩みなし
AIノイズキャンセリングとAiSenseカメラも便利だ
☆「MyASUS」
「MyASUS」はオリジナルの設定アプリで、Zenbook Pro 16X OLEDにプリインストールされており、ノートPCのフルカスタマイズがここだけでできるのがとても便利だ。
○パワー&パフォーマンス
バッテリーケアモード、ファンモード、MUXスイッチ、AIノイズキャンセリングマイク、
○オーディオ&ビジュアル
AIノイズキャンセリングスピーカー、サウンドモード、ボリュームブースター、ASUS OLED Care、OLEDフリッカーフリーディミング、Splendid、Tru2Life、ターゲットモード、ディスプレイスムージング、ASUS AiSenceカメラ、
○コネクティビティ
TaskFirst、WiFi SmartConnect、
○入力デバイス
タッチパッドロック、NumberPadロック、ファンクションキーロック、自動キーボードバックライト
Zenbook Pro 16X OLEDには、クリエイター向け設定ができる「ProArt Creator Hub」もプリインストールされている。細かいパフォーマンス設定や、カラーコントロール、複数のアプリを一発起動するワークスマート、ASUS Dialの設定などが可能。パフォーマンスの最適化ではリソースモニターやドライブのクリーンアップもできる。
☆AIノイズキャンセリングZenbook Pro 16X OLEDには、機械学習を利用して、音声から不要なノイズを分離する「AIノイズキャンセリングテクノロジー」を搭載している。この技術により、自宅では子供やペットの泣き声、オフィスではタイピングや環境音、カフェでは他の人の話し声や食器の音などもカット。会議や通話の品質を大きく向上してくれる。
☆AiSenseカメラエフェクトZenbook Pro 16X OLEDのカメラエフェクトもAIが活用されており、自然な背景ぼかしから、照明の補正、ナチュラルメイク、話者を追跡してくれるモーショントラッキング、さらに、書類や画面を見ていても、あたかもカメラを直視しているかのように視線補正までしてくれる。
☆あんしん保証ASUS製品購入後すぐに無料登録するだけで保証の範囲が広げられるのがASUSの「あんしん保証」だ。自然故障はもちろん、天災による故障、うっかり発生した自損までサポートしてくれる。
さらに「あんしん保証プレミアム」(有料)なら、保証期間を延長可能なうえ、どんな故障もすべて自己負担額0円で修理対応を受けられる。Zenbook Pro 16X OLEDを購入したらぜひ登録しよう!