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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第226回

LE Audio対応ドングルが付属する米クリエイティブの「Creative Zen Hybrid Pro」

2023年10月15日 09時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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 ワイヤレスオーディオの欠点として「遅延の大きさ」がよく指摘される。

 Bluetoothに関しては、LE Audioを用いることで大幅な低遅延化が可能となる。これはLE Audioは低遅延な相互通信のために開発されたLC3コーデックとアイソクロナス転送の合わせ技で実現されている。その実力はLinkBuds Sを使った検証でも実感できた。

 しかしながら、LE Audioには互換性というネックがある。LE Audio対応のイヤホン/ヘッドホンが必要であるのはもちろん、パソコンやスマートフォンの対応も必要だ。現時点でこの両方を満たせるデバイスの組み合わせはそれほど多くはない。

 こういった状況下で、面白い変化をもたらしそうな製品を米国のCreative Labsが発表した。ゲーミングヘッドセットの「Creative Zen Hybrid Pro」だ。

Creative Zen Hybrid Pro

 40mmのドライバーを採用し、ノイズキャンセリング機能を搭載する。国内未発表の製品だが、付属のUSBドングルを使用すれば、LE Audioでの送信が可能となる。Creative Zen Hybrid ProのClassicタイプには「BT-L3」、SXFIタイプには「BT-L4」が付属する。BT-L4は、Creativeの立体音響技術である「Super X-Fi」をサポートする少し大きめのドングルだ。

 この連載では以前、LE Audioに対応したクアルコムのドングルを紹介した。第2世代のSnapdragon Soundに対応するもので、20ms以下まで低遅延化できるという。

 ただし、残念ながらCreative Zen Hybrid Proの詳細についてはわからない。対応OSはiOS、Android、Windows、Macとなっているが、これらの全てでLE Audioモードが使用できるかどうかは不明だ(日本からマニュアルなどのダウンロードもできない)。もちろんiPhoneとUSB-Cえ接続できればすごいことだが、OS側の対応も必要だろう。

 こうしたドングルが単体で販売されるようになれば、LE Audioの世界はもっと手が届きやすいものとなるだろう。

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