Premium-Line Z790FD/D5をレビュー
Core i7-14700KFを搭載したプレミアムPC、20コア/28スレッドのパワーを見よ!
2023年10月17日 22時00分更新
定番ベンチマークでも前世代を超える性能
CINEBENCH R23以外の定番ベンチマークテストも試してみたので、その結果も紹介しよう。まずはPCの総合性能をチェックできる「PCMark 10」から。
このベンチマークソフトはブラウザーやオフィスソフトなど、多くのジャンルのソフトを実行。その結果から速度をスコアー化してくれるというもの。CPUだけではなく、メモリーやストレージなども影響してくるため、PCの総合性能を把握できる。
なお、結果は総合スコアーのほか、ブラウザーやビデオ会議といった一般用途の「Essentials」、オフィスソフトの性能を見る「Productivity」、CGレンダリングや動画・画像編集といったクリエイティブ用途の「Digital Content Creation」という3つのサブスコアーも算出される。
総合スコアーは9368とかなり高め。参考までにサイコムの別モデルを比較に挙げると、「G-Master Hydro Z790 Mini/D4」(CPU:Core i7-13700K、GPU:GeForce RTX 4070 Ti、メモリー:DDR4-3200の8GB×2、ストレージ:PCIe 4.0接続の500GB SSD)の総合スコアーは8958だった。
サブスコアーを比較してみると、Essentials、Productivityの2つはわずかしか向上していなかったが、Digital Content Creationだけは13263から14789と大幅にアップしていた。
Eコアの追加によるマルチスレッド性能の向上が、この結果につながっていると考えていいだろう。特に、クリエイティブ用途を考えているなら、Core i7-14700KFはかなり魅力的なCPUに思える。
続いて、ゲームに重要な3D描画性能を「3DMark」でチェックしよう。このベンチマークソフトにはいくつかのテストがある。その中から、グローバルイルミネーションやレイトレーシングを多用する「Speed Way」の結果からご覧いただこう。
総合スコアーは5474とGeForce RTX 4070 Ti搭載機らしいスコアー。同GPUを採用した前述のG-Master Hydro Z790 Mini/D4でも、5391スコアーと近い値だった。CPUの1コアあたりの性能が上がったぶん、わずかに上回ったのかもしれない。次は、「Time Spy」テストの結果を見てみよう。
総合スコアーは22040。こちらはGraphics scoreとCPU scoreという2つのサブスコアーも算出してくれるが、G-Master Hydro Z790 Mini/D4と比べ、CPU scoreが2000以上も高くなっていた。動作クロックが引き上げられ、シングルスレッド性能が向上している証明だろう。
また、CINEBENCH R23ではサーマルスロットリングで動作クロックが低下したが、3DMarkではCPU負荷がそこまで高くならないため、安定して動作していた。CPUのコアをフルで使うゲームタイトル以外なら、電力無制限設定でも無理なく運用できそうだ。
なお、ほかテストの結果は以下にまとめておくので、自分のPCとの性能比較に活用してほしい。