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AI活用のカメラがスゴい! Pixel 8/8 Pro発表 Pixel Watch 2も 第11回

「Google Pixel 8」は扱いやすいサイズ感で、AIカメラが進化したAndroidスマホのベストバイ

2023年10月12日 09時00分更新

文● 村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII

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◆AIを用いた画像編集機能が大きく進化

 PixelはカメラとAIを組み合わせて、ユニークな写真が撮れる(というか作れる)ことも利点だ。Pixel 8から新たに搭載されたのが「ベストテイク」「編集マジック」「音声消しゴムマジック」といった機能。

 「ベストテイク」は、グループで記念写真を撮った時に、写っている人のベストの表情を合成した“最高の1枚”を作れる機能。「フォト」アプリの「編集」から起動でき、合成する顔の表情は手動で選択することも可能。家族で写真を撮った時に、1人だけ笑っていない、1人だけ目をつぶっている、なんてことが多い人に重宝しそうだ。

Pixel

 グーグルが開催した説明会でのデモンストレーションで撮影された画像を、Pixel 8に入れて「ベストテイク」を使ってみた。写っている人数や保存されている類似写真の枚数によっては、処理に若干時間がかかる。人を選択して、個別に表情を選ぶことも可能だ。

 また、「編集マジック」は写真に写っている人や物を動かしたり、大きさを変えたり、不要なものを消したりできる機能。言うなればウソの写真を作れる機能だ。日常の記録ではなく、作品づくりに役立つ機能だろう。

Pixel

「編集マジック」は、大胆な画像編集が「フォト」アプリで簡単にできることが魅力

 「音声消しゴムマジック」は、その名の通り、不要なものを消す「消しゴムマジック」の音声版。動画の音声が分析されて、「周囲の人」や「ノイズ」など不要な音だけを消したり、小さくしたりできる機能だ。たとえばペットの動画を撮った場合、撮影者がペットに話しかける声だけを消すことができるといった便利な機能だ。

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「音声消しゴムマジック」は、不要な音だけを自然に消音できる。グーグル提供の素材で試したが、精度の高さに驚かされた

 AIはカメラ以外の機能にも使われている。日本語を含む6言語の文字起こしが可能な「レコーダー」は、これまでは言語の選択が必要だったが、言語を自動で認識するようになるとのこと。ただし、筆者が借りている端末では自動で認識されなかったので、今後のアップデートで対応するものと思われる。

Pixel

「レコーダー」アプリの自動文字起こしは、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、日本語に対応

 外国人と話す時に通訳機のように使ったり、カメラで翻訳したりできる「リアルタイム翻訳」機能も引き続き搭載。アフターコロナで、訪日外国人が増え、海外旅行・出張の機会も増えつつあるので、役立つ場面が増えそうだ。

Pixel

「リアルタイム翻訳」は多くの言語に対応。言語をダウンロードしておけば、オフラインでも使える

◆パフォーマンスは大満足だが電池持ちは前モデル並み

 プロセッサーは、2021年に発売されたPixel 6シリーズに搭載された「Google Tensor」から数えて3世代目となる「Google Tensor G3」。筆者が普段ベンチマークの測定に使っている「Geekbench 6」というアプリが現時点で対応しておらず、前モデルとの比較はできなかったのだが、実際の操作感としてはきわめて良好だった。

 メモリーは8GBで、ストレージは128GBと256GBから選べる。microSDには対応していないので、高画質の写真や動画をたくさん保存したい人は注意が必要だ。

 バッテリー容量は4575mAh。前モデルから小型化を図りつつ、220mAhほど増やしている。標準的な使用での持続時間は24時間以上で、「スーパーバッテリーセーバー」使用時は72時間としている。実際に使ってみた印象では1日は持ちそうだが、他社のAndroidスマホと比べると、もう少し頑張ってもらいたいのが本音だ。

Pixel

「バッテリーセーバー」はバックグラウンド通信などを制御する「標準バッテリーセーバー」に加えて、使えるアプリを制限する「スーパーバッテリーセーバー」も用意。ワイヤレス充電に対応し、他のデバイスへの給電も可能

【まとめ】使いやすさを重視するならPixel 8を選ぶのが得策

 前モデルのPixel 7も、その前のPixel 6も、画面サイズのわりには本体が大きく重かった。スペックには満足しつつも、購入を見送り、Pixel 7a、Pixel 6aを待った人も多いのではないかと思う。Pixel 8は、現在の主流と言えるサイズ感になっているので、いずれ発売されるであろうPixel 8aを待つ必要はないだろう。

 上位モデルのPixel 8 Proとの大きな差分は、画面サイズ、カメラ、そしてPixel 8 Proに初搭載された「温度計」。Pixel 8 Proのカメラは光学5倍の望遠カメラを搭載し、細かい撮影設定をできる「プロ設定」、動画の画質を向上させられる「動画ブースト」などを利用できることが優位性だ。これらを必要としないのであれば、扱いやすく、価格も安いPixel 8を選ぶのが得策だろう。

Pixel

Pixel 8の同梱品

Pixel

左がPixel 8、右が上位モデルのPixel 8 Pro。カメラ性能を重視するなら比較検討を

  Pixel 8 Pixel 8
Pro
価格 11万2900円
(128)
12万2900円
(256)
15万9900円
(128)
16万9900円
(256)
18万9900円
(512)
ディスプレー 6.2型有機EL
(20:9)
最大120Hz
6.7型有機EL
(20:9)
最大120Hz
画面解像度 1080×2400 1344×2992
サイズ 70.8×150.5
×8.9mm
76.5×162.6
×8.8mm
重量 187g 213g
CPU Google Tensor G3
内蔵メモリー 8GB 12GB
内蔵ストレージ 128/256GB 128/256/512GB
カメラ画素数 50メガ
(標準)
+12メガ
(超広角、マクロ)
/イン10.5メガ
50メガ
(標準)
+48メガ
(超広角、マクロ)
+48メガ
(光学5倍)
/イン10.5メガ
OIS ○(標準) ○(標準、望遠)
OS Android 14
5G対応バンド サブ6
(n1/2/3/5
/7/8/12/20
/25/28/30/38
/40/41/66/75
/76/77/78/79)
サブ6+ミリ波
(n1/2/3/5
/7/8/12/20
/25/28/30/38
/40/41/48/66
/71/77/78/79
/257
4G対応バンド 1/2/3/4/5/7/8/12
/13/14/17/18/19/20
/21/25/26/28/30/32
/38/39/40/41/42/46
/48/66/71
無線LAN Wi-Fi 6E
FeliCa
生体認証 ○(画面内指紋+顔)
防水・防塵 ○(IP68)
Qi
SIM nanoSIM+eSIM
USB端子 Type-C
イヤホン端子 ×
カラバリ Obsidian、Hazel、Rose Obsidian、Porcelain、Bay

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