強力な消音効果。空間オーディオモードも新設した
ANCの効果などはシュア独自のモバイルアプリ「ShurePlus PLAY」から細かな設定ができます。消音効果が「Ligh/弱」「Moderate/標準」「Max/強」の3段階から選べるようになり、さらに消音効果をかけながら外音を取り込む「MaxAware」という機能が加わっています。外音取り込み機能も別途あるので、MaxAwareと役割的にかぶるところもありますが、外音取り込みを選んで、取り込みレベルを最大にした方がまわりの環境音は明瞭になる印象でした。
ANCをMaxにすると、かなり騒々しいイベント会場のノイズが強烈に抑え込まれて静かになります。音楽を再生すると隣で会話する人の声も聞こえなくなります。
AONIC 50 Gen 2の試聴はシュアのスタッフがペアリングしているスマホで聴くほかなかったため、音質は簡易版のインプレッション報告とさせてください。やはり先代のAONIC 50のニュートラルなバランスが新製品にも継承されており、ボーカルや楽器の自然な音色に惹きつけられます。ノイズキャンセリングがしっかりと効くので、声のビブラートのような繊細な表情の変化が浮かび上がり、楽器が奏でる音の余韻がゆっくりと広がる様子を捉えることができます。
AONIC 50 Gen 2には、新しいチップのパフォーマンスを活かした「Spatializer」が搭載されました。日本語では「空間オーディオモード」と呼ばれるようですが、音場に広がりを加えて特定の音域にパンチを効かせる、シュア独自のアルゴリズムによる新しいEQ(イコライザー)パターンが加わるイメージです。
Spatializerにはアプリから選択できる「Music」「Cinema」「Podcast」があります。それぞれに音場が広がり、音源との距離感が用途や好みに合わせて選べます。音楽再生の際にはやはり「Music」にすると、コンサートホールのような広がりが感じられました。新しい“Gen 2”はノイズキャンセリングがきめ細かいので、Spatializerの効果による変化もまた明瞭に伝わってきます。

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