「世界最高」のノイキャンととにかく多彩な機能
2つめにスゴいところは、ソニーも「世界最高」をうたうノイズキャンセリングの消音効果です。最新モデルのM5は、ノイズキャンセリング機能の消音効果が単に「強くなった」だけでなく、「質が高くなった」と筆者は感じます。後ほど比較レポートで詳しく触れたいと思います。
そして最後に、イヤホンを装着しているユーザーの行動や場所に連動してノイズキャンセリングと外音取り込み、イコライザーの設定を自動的で切り換える「アダプティブサウンドコントロール」をはじめとする多彩な機能を搭載しているところに、最高クラスの凄みが感じられます。
モバイルアプリからアダプティブサウンドコントロールをオンにすると、M5にペアリングしているスマホの加速度センサーの情報をアプリが読み取り、ユーザーが「止まっている時」「歩いている時」「走っている時」「乗り物に乗っている時」のパターンごとに設定したノイズキャンセリングと外音取り込みのモードに、自動で切り換えてくれます。2017年にソニーが発売したワイヤレスヘッドホンのWH-1000XM2、ワイヤレスイヤホンのWF-1000Xから搭載が始まり、年々機能が強化されてきました。
ちなみに「スピーク・トゥ・チャット」という別の機能では、1000Xシリーズを装着しているユーザーの発声をイヤホンが検知して、素速く自動で外音取り込みモードに切り換えます。1000Xシリーズは先端のセンシング技術により、ユーザーの行動を検知、環境に応じた最適な使い勝手を提供するワイヤレスイヤホン・ヘッドホンの先駆けなのです。
次回は最新モデルのM5を、ソニーが2021年に発売したM4と比べながら進化のポイントを深掘りします。
| 製品ジャンル | ワイヤレスイヤホン |
|---|---|
| ブランド | ソニー |
| 製品名 | WF-1000XM5 |
| 直販価格 | 4万1800円 |
| 形式 | 密閉 |
| ドライバー | 8.4mm口径 ダイナミック型 |
| Bluetooth | LDAC/AAC/SBC/LC3 |
| 連続再生時間 | 約24時間 |
| 質量 | 約5.9kg(イヤホン)、約39g(充電ケース) |

筆者紹介――山本 敦
オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

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