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Honda「TEAM YAMATO」に密着

Honda「S660」を作った中の人はレーシングチームの監督兼ドライバーになっていた!

2023年07月23日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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SUGOのマモノがTEAM YAMATOに襲い掛かる

スタート直後の様子。先頭のロードスターを追い回す!

フロントガラス助手席側の電光掲示板に注目!なんと1位!

 では話をレースに戻しましょう。スタートして数周は大きな順位変動はなく。ですが5周をすぎたあたりの1コーナーで混乱があり、気づけばTEAM YAMATOはトップに立っているではありませんか! これは終了1時間前にピットに戻らねばならないと、写真をいっぱい撮る筆者。

あれ……2位に後退している……

 ですが、いつしか順位は後退。どうやらレースペースが上がらないようです。そうこうしているうちに、順位は7番手あたりまで後退。

椋本さんがスマホで撮った動画見ながら作業をチェックしなおすメカニック

レース中のピット内での椋本さんとメカニック。実に楽しそう

レース中のピット内の様子

 レース中にピットへ訪れると、椋本さんはスマホの画面を見ながら、メカニックと打ち合わせ。どうやらピット作業中の様子を動画撮影し、改善方法を模索しているようです。ちなみに今大会では2回ピット作業が行なわれて、都度ドライバーが交代。なるほど、すぐに改善を試みることも、業務につながるというわけですね。

画面にはリアバンパーが外れたマシンの姿が

冷静に画面を見る椋本さん

すぐに補修用のガムテープシートを作り始めるスタッフ

ガムテープシートができたら……

作業する近くに貼ってマシンを待つ

 SUGOにはマモノが棲むといわれています。この日のレースはセーフティーカーが入るような荒れた展開ではないものの、マモノはTEAM YAMATOに襲いかかりました。2回目のピットインの少し前、オーバーテイクをしようとしたところ、リアバンパーが外れてしまったのです。メカニックはモニターを見ながら作業内容を決定。データエンジニアはオフィシャルと相談し、コントロールタワーからの指示が出るまではマシンを走行させることを決定。メカニックは補修用としてガムテームを幾重にも張り合わせて1枚のシートを作ります。

 この判断に至るまで、ピット内は至って冷静かつ迅速に行動するあたりに関心した次第。筆者ならスグに血圧が上がって大騒ぎしていることでしょう。

マシンがピットイン

バンパーが外れかかっている

ガムテープシートで補修完了

 そしてピットイン。ドライバー交代はせず、タイヤ交換、給油、そしてバンパー修理をしてピットアウト。タイムロスは最小限に抑えてゴールを目指します。

ロードスターを大外刈り!

レース終了の時刻が近づいてくる

チェッカーを受け、ピット前を通過するマシン

マシンを見届けたスタッフたち

ピットに戻る椋本さん

 その後、120号車のスピリット・レーシングのロードスターをアウトから大外刈り! ポジションを6位としてチェッカーを受けました。チームに喜びの表情はなく、少し寂しそう。レースが終われば撤収準備が始まり、ピットウォーク中はご飯タイムでした。

TEAM YAMATOのマシン

グリッドでの椋本さん

右のトリコロールのマシンストップのボードは、Gr.A参戦時代に使われていた物という

 レースを終え椋本さんは「予選は良かったのですが、決勝ではペースが上がらなかったのが残念です」と悔しそう。今後のレースについては「次のオートポリス戦は遠いのでお休みします。9月のもてぎはST-5クラスの参戦はないので、一番近いのは10月の岡山国際ですね。テクニカルなコースなので、FITに合っているといいのですが」と、当分の間、スーパー耐久シリーズの参戦はないとのことでした。椋本さんたちの挑戦、活動は涼しくなるころ、また燃え盛ることでしょう。

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