日本気象協会は7月20日、高精度な気象データをAPIで提供する「Weather Data API」にて「大雨確率」「強風・暴風確率」「降雪確率」の気象災害リスク予測APIの提供を開始した。
観測データの不足や数値予報モデルの限界などの理由により、一般的に天気予報は予報する期間が長くなるほど予報の不確実性が増すため、利用目的によっては「確率」を元に判断した方が役立つ場合がある。今回APIで提供する大雨確率、強風・暴風確率、降雪確率は、数十通りのシミュレーション結果から起こり得る事象の確率の高さを示すもので、一般的な天気予報からは把握できない気象災害リスクを事前に把握できるという。
大雨確率
一般的な天気予報にある降水確率は「1mm以上降る確率」だが、大雨確率APIでは2週間先までの大雨リスク(50mm/24時間以上や200mm/24時間以上の確率)を把握できる。
強風・暴風確率
一般的な天気予報の天気マークからは、荒れた天気になるかどうかのリスクは把握できないほか、台風の予報円は5日先までしか表示されない。強風・暴風確率APIでは、傘が煽られる風速10m/s以上になる確率や、電車の徐行運転の目安である風速20m/s以上の確率など、影響レベルごとのリスクを最大2週間先まで把握できる。
降雪確率
一般的な天気予報の天気マークからは降雪の強さは把握できず大雪等の情報が出るのは数日前となるほか、都市部では1cmの降雪でも影響が大きくなる。降雪確率APIでは降雪量1cm以上の確率を最大2週間先まで把握できる。
また、今回の気象災害リスク予測API提供と併せて、すでに提供しているWeather Data APIのJapanデータについてもアップデート。これまで10km~75kmメッシュだったデータのメッシュサイズをすべて1kmの細かなメッシュとしたほか、国内14日先までのデータの更新頻度をこれまでの1日1回から1時間に1回へと改定した。