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Premium-Line B660FD-Miniをレビュー

Core i7-13700&RTX 4060 Tiを搭載するプレミアムな小型PC、温度や性能は大丈夫なのか

2023年06月30日 11時30分更新

文● 宮里圭介 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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WQHDゲーミングが快適にこなせる性能

 もう少し実際のゲーム寄りのテストも試してみよう。軽量級の「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」(以下、FF14ベンチマーク)と、重量級の「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(以下、FF15ベンチマーク)だ。

 Premium-Line B660FD-Miniのスペックからすると、フルHD(1920×1080ドット)ではどちらも余裕で動作するはずなので、解像度はWQHD(2560×1440ドット)とし、画質はプリセットの最大とした。

FF14ベンチマークの結果

 FF14ベンチマークのスコアーは19794で、評価は「非常に快適」とかなり余裕のある成績。このクラスのゲームであれば、4K(3840×2160ドット)でも十分快適に遊べるだろう。

FF15ベンチマークの結果

 FF15ベンチマークの結果も良好で、スコアーは9105、評価は「とても快適」。ちなみに、4Kテストになるとスコアーは5014で、評価は「やや快適」になる。普通に遊べるレベルではあるが、いかなるシーンでも快適にプレイしたいなら、解像度を下げたほうが無難だろう。

 なお、ゲームベンチ中はさすがに動作音が大きくなった。とはいえ、ファンが回転しているなと感じる程度でうるさくはない。机の上で使っても、音が気になってゲーム集中できないということはないだろう。「静音PC」というほどではないにせよ、ゲーミングPCとしてはかなり静かなほうだと言える。

 ちなみに、ストレージはPCIe 4.0×4接続SSDの「Crucial P5 Plus」の500GBモデル。公称最大速度はシーケンシャルリードで6600MB/s、同ライトは4000MB/sになる。ゲームの高速ロードが期待できる性能だ。では、実際の速度はどのくらいか、「CrystalDiskMark 8.0.4」で確認してみよう。なお、テストサイズは1GiBにしている。

CrystalDiskMark 8.0.4の結果

 シーケンシャルリードが約6758MB/s、同ライトが約4375MB/sと、公称値を上回った。これだけ速ければ、大きなデータ移動でもサクッとこなしてくれるだろう。ただし、ストレージの情報を表示する「CrystalDiskInfo 9.0.1」でベンチマーク中の温度を見ていたところ、最大で76度とやや高めな点が気になった。

 試用機ではサイコムオリジナルのM.2 SSDヒートシンクが装着されている状態だったが、それでもこの温度。標準構成のままだとヒートシンクは「なし」なので、心配な人はBTOメニューで追加(+1880円)しよう。

CrystalDiskInfo 9.0.1による温度チェック

まとめ:省スペースかつ長期運用できるゲーミングPCの代表

 Premium-Line B660FD-Miniは多くのゲームをWQHDでも快適に遊べる実力がある。それでいて動作音が静かで、机の上に置いてもジャマにならないコンパクトなサイズを実現しており、他のゲーミングPCとは一線を画す存在だった。

 一般的にPCのサイズは冷却能力と比例する。そして、PCの最大性能はその冷却能力によって決まることが多い。ゆえに、ミニタワーPCはどうしてもミドルタワーPCよりも低性能のモデルが多い。しかし、本機はその常識を高い次元で覆した秀逸なPCと言える。

 さらに、Premium Lineシリーズは長期保証(2年)や無償オーバーホールといった安心感もある。コンパクトでも品質・性能・デザイン・寿命に妥協したくない人に強烈にオススメしたい1台だ。

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