エンターテインメントの殿堂“帝劇”へようこそ 第2回

ついに日本上陸! スペクタクルなミュージカル「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」が世界中で愛されるワケ!

文●帝国劇場

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帝劇の正面玄関の期間限定ビジュアル装飾

 皆さん初めまして! 東宝株式会社演劇部宣伝スタッフTと申します。前号の帝国劇場スタッフHの記事はお読みいただけておりますでしょうか? 私からは、今年の夏に帝劇で上演されます「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」(以後MRTM)についてご紹介させていただきます。

 このミュージカルの原作は、2001年に公開された映画「ムーラン・ルージュ」です。監督はバズ・ラーマン、主演の歌姫サティーン役をニコール・キッドマン、アメリカからやってきた作詞作曲家のクリスチャン役をユアン・マクレガーが務めたミュージカル映画です。現在のミュージカル映画人気のムーブメントを作ったといっても過言ではない、映画史においても画期的な作品として、今でも根強いファンが多いことで知られています。

 そんなヒット映画が2019年にNYブロードウェイにてミュージカルとして世界初演がなされ、演劇賞の最高峰トニー賞10冠、14ノミネートに輝きました。その後はロンドンやメルボルン、ケルン、北米ツアー、ソウルなど、世界の人気ミュージカルスポットで上演され、すべての場所で大ヒットを飾っています(2023年6月時点で、ソウル以外は現在も上演中です)。

 なぜこれほどまでにMRTMは愛されるのか? 理由は数えきれないのですが、ここでは3つほどご紹介させていただきます。

 まず1つ目は「レプリカ・プロダクション」という製作方法が挙げられます。「複製」とか「コピー」という言葉を思い浮かべると思いますが、正確には「オリジナルの製作者自らが手掛けた複製」という意味になります。世界各地で上演されているバージョンは、すべてオリジナルのプロダクションによって厳密にクオリティが管理されており、それにより世界水準のステージが場所を替えても堪能することができます。

 2つめは、「マッシュ・アップ・ミュージカル」という音楽の作り方です。これは既成の音楽同士を「マッシュ」して再構築し、1つの音楽に作り替える手法です。音楽の世界では馴染みのある手法であり、原作映画も同じ手法が採られています。映画公開から10数年が経過しているので、使用されている曲はかなり違いますがMRTMでは、全部で約70曲におよぶヒットソングが使用されており、聞けば「あっ、あの音楽だ!」と思う有名な楽曲ばかりです。かつ、日本版では原曲の英語詞を日本のアーティスト17人が訳詞を担当するという、MRTMの世界中のプロダクションにおいて世界初の試みに挑戦しました。詳しくは公式HPを是非チェックしてください!

 3つ目は、「没入感」です。劇場の正面玄関の装飾から、ロビー、客席、売店など至る所が作品の世界観に合わせた装飾や色彩で飾られています。舞台を観る前から、劇の世界に入り込む仕掛けが施されているので、単にミュージカルを観るだけでなく“物語の参加者”のような体験をしていただけると思います!

丸の内仲通り有楽町エリアに掲出しているビジュアルフラッグ

有楽町ビル1階の路面店<micro FOOD&IDEA MARKET>の外壁に飾っているアートビジュアル

 公演は6月24日(土)から8月31日(木)まで。これまで帝劇に足を踏み入れたことがない方も、何度も観に来られたことがある方も、これまでのミュージカルの概念を超えた、スペクタクルなミュージカル体験が待っていますので、是非劇場に足をお運びくださいませ! ご来場を心よりお待ちしております!!