ライオンは6月1日、対話型生成AI「LION AI Chat Powered by ChatGPT API(以下、LION AI Chat)」を同社グループの国内従業員およそ5000人に向けて公開したと発表した。
LION AI Chatは日本マイクロソフトが提供するAzure OpenAI Serviceを活用して自社開発したもので、同社グループの国内従業員に公開して広く活用を促すという。企画資料の作成サポートや、専門用語を理解しやすい一般的な言葉に翻訳することで社内外コミュニケーションを円滑にするなど、さまざまなシーンで業務効率化を図るとしている。なお、LION AI Chatは社内環境からのみアクセスでき、同社従業員は安心・安全に業務へ活用できるという。
同社グループは「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」というパーパス(存在意義)を起点に、経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」の実現に向けた企業活動を進めており、2021年に策定した中長期経営戦略フレーム「Vision2030」では、経営戦略のひとつとして「成長に向けた事業基盤への変革」を設定し、既存業務の革新と効率化に取り組んでいる。
今回のLION AI Chat公開にあたり、対話型AIに興味関心の高い従業員を募って具体的な業務への活用アイデアを出し合うワークショップを実施。デジタル意識の高い従業員が先行して活用事例を示すことでLION AI Chatを有効活用できる人材の育成を進めるという。また、今後は業務効率化だけでなく、新しい価値を創造する事業を生み出すためにも最新デジタル技術を積極的に活用するとともに、会社全体のDXを推進するとしている。