スマホと連動する電動アシスト自転車「e-bike」試乗レポ 第5回
理想のe-bikeを探せ! その5
オシャレでオートマなルイガノの電動ミニベロは驚愕の航続距離100km超え!
2023年06月13日 12時00分更新
10年くらい前になるか。ミニベロ(小径車)が流行したとき、20インチのタイヤを履き、ダウンチューブが2本平行に走る個性的なフレームデザインで、カラーリングは白でダウンチューブに「LOUIS GARNEAU」と描かれたスポーティな小径車といえば「ああ、アレか」と思う人はいっぱいいるだろう。
読みは「ルイガノ」。ルイガノはカナダのスポーツ用品ブランドで、日本では自転車ブランドとして有名で街乗りからロードバイクまで幅広いラインナップを持っているのだが、「ルイガノ」と言われて思い出すのはやはり、白いフレームのミニベロなのだ。
たとえばコレ(下の写真)である。ああ、これかーと思った人も多いんじゃないかと思う。特徴あるフレームだからね。
今回はそのルイガノのミニベロ・e-bike版に乗りまくってみたのである。それが「EASEL INTER5E DI2」だ。せっかくなので、同じ駐輪場で同じような感じで撮ってみた。
ルイガノの「EASEL INTER5E DI2」は、同じフレームで「EASEL-E」というのもあるのだけど、せっかくなので上位モデルをお借りした。
シマノの電動アシスト&電動変速を搭載のオートマ仕様
「EASEL INTER5E DI2」は同社のミニベロ(小径車)をベースに、電動アシスト機構と電動変速機をフィーチャーしたモデルだ。価格は29万4800円。ちなみに、DI2はシマノの電動変速システムの総称。
ノンアシストのEASELシリーズはスポーティーな街乗り用のミニベロ車という位置づけ。小径なので小回りは効くし、乗り降りもしやすい。でもママチャリではなくスポーティーな味付けなので、ハンドルの位置もやや低くて乗車姿勢も少し前傾気味だ。サドルもドカっと座るママチャリ仕様ではなく、少し硬めのスポーツタイプ。ハンドルもストレートなフラットバーを採用している。
電動化のベースは日本が誇る自転車パーツブランド「シマノ」。ドライブユニットはシマノのDU-E5080を採用している。
バッテリーはダウンチューブに大きなものを搭載。バッテリーを外して充電することもできるし、自転車本体の端子を使って外さないで充電することも可能だ。フル充電したら(ちゃんとヘルメットをかぶって)走り出そう。
電源を入れた状態ではアシストはオフなので、左側のディスプレー脇のボタンを押してアシストをオンにすべし。アシストは3段階で、写真は最強にした場合だ。
漕ぎ出しはめちゃ軽い。ものすごく軽い。ペダリングをアシストするセンター駆動なので反応がいい、というのもあるけど、それ以上に「オートマだから」ってのが大きい。この「EASEL INTER5E DI2」は「内装式電動5段変速機」を後輪に備えており、デフォルトで「自動変速」、つまり「オートマ」なのだ。
停止すると自動的に一番軽いギアに落ちるので、漕ぎ出しはいつも最高に軽いのである。コントローラーにAUTOとあったらそれは自動変速。変速するたびに何速に入ったのか表示されるのも便利だ。
そしてちょっとスピードが上がると2速3速と上がっていき、比較的速く5速に達する。走りながらチェックしたところでは、17.5km/hで5速になる感じだ。ちょっと5速まで上がるのが速いよ、とは思うけど、20km/h以下で走ってるときは快適。20km/hを超えるとぐんとアシスト力が下がり、24km/hでゼロになる。そうなるとちょっと重い。ノンアシストのモデルに比べてバッテリーやモーター分の重さと、安定性を重視した太いタイヤによる抵抗の大きさだろう。
でもまあ、スポーティーではあるけどスポーツ車ではなく、オートマで快適に走る自転車なのだ。左手側についているコントローラーも車速のほかは走行距離や変速の段数、バッテリーの残量(残量そのものではなく残り何km走れるかという表示になる)くらいだ。個人的には「時計もつけてくれ」と思うけど(走りながら時刻がわかると大変便利)、まあその辺はシンプルなのである。
右手側には、変速を手動に切り替えた時用のボタンがついている。手動にしたときは、これを使って自分でコントロールする。
同じようにオートマ仕様だったVanMoofのe-bike「S3」は(まさに走るスマホ! VanMoofのe-bike「S3」はギアもオートな未来の乗り物)、専用のアプリで自動変速のカスタマイズができたのだけど、EASEL INTER5E DI2はそれがない。自分であれこれいじって楽しむよりは、もっとカジュアルな用途を想定してるのだろう。
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