アクセンチュアとGoogle Cloud、パートナーシップを拡大。サイバーレジリエンス強化へ
アクセンチュアは4月24日(米国時間)、Google Cloudとグローバル規模でパートナーシップを拡大することを発表した。両社は今後、レジリエンスを備えたセキュリティープログラムの構築やその信用の維持に必要となるテクノロジー、高い信頼性を備えたインフラ、セキュリティーに関する専門知識を提供する。
両社は2018年にパートナーシップを締結して以来、Google Cloudが有するデータアナリティクス、人工知能(AI)、機械学習(ML)、サイバーセキュリティーなどの先端テクノロジーを活用することで、世界的な企業がデジタルコアを強化し、ビジネスを根本的に改善することを共同で支援してきた。
今後は、Google Cloudのセキュリティー向けジェネレーティブAIを活用し、アクセンチュアの新たなマネージド型の攻撃検知・対応サービス(MxDRサービス)の強化を図る。本サービスは、一般的なセキュリティーのテクノロジープラットフォームや各種クラウドとの統合が可能となる。
また、アクセンチュアとMandiantがそれぞれ有する知見やサービスを集約し、危機管理、インシデント対応、脅威インテリジェンスのサービスを共同で提供する予定だ。単一のクラウドやマルチクラウドのアーキテクチャーで事業を展開している企業に対して、首尾一貫したサイバーセキュリティーのサービスを提供する。
同社は、Google Cloudとのパートナーシップの一環として、以下の領域で新たな機能やテクノロジーを統合することで、適応型の攻撃検知・対応サービスやMxDRサービスの強化を図る。
・Chronicle Security Operations:アクセンチュアのMxDRサービスは、Chronicleのプラットフォームを利用し、企業のセキュリティー部門がより適切にサイバー脅威を検知・調査・対応できるようにするもの。このサービスにより、企業は、自社で生成されるネットワークやセキュリティーに関する膨大な量のテレメトリーデータ(使用状況データ)を取り込んで検索し、ほぼリアルタイムでセキュリティーリスクや脆弱性を分析することが可能になる。
・Mandiant Threat Intelligence:アクセンチュアのMxDRサービスには、サイバーインテリジェンス機能が組み込まれており、今後、Mandiantの実用的かつ最先端の脅威インテリジェンスも組み込まれる予定。Mandiantは、セキュリティー最前線の状況や脅威インテリジェンスにほぼリアルタイムでアクセスすることで、巧妙化するサイバー攻撃への調査や対応を24時間体制で行なう。
・Google Cloud のセキュリティー向けジェネレーティブAI:アクセンチュアは、Googleが開発した業界初の拡張型プラットフォーム「Google Cloud Security AI Workbench」を初めて採用した企業。このプラットフォームには、セキュリティーに特化した大規模言語モデル(LLM)であるSec-PaLMが搭載されており、Googleが有する脅威状況の可視化技術や、Mandiantが有する脆弱性やマルウエア、脅威指標などに関する最前線の情報が組み込まれている。アクセンチュアは、このプラットフォームにジェネレーティブAIを組み込むことで、セキュリティーインシデントの検出・分析・対応に費やす時間を大幅に短縮させ、インシデントの影響を軽減させることを目指す。
その他、地域や業界に合わせたカスタマイズやマネージド型の危機・インシデント対応、アクセンチュア独自のテクノロジーアクセラレーターなども強化していくという。
すでにオーストラリアの不動産大手レンドリースがGoogle CloudのChronicle Security Operationsを活用したアクセンチュアのMxDRサービスを採用し、次世代の脅威検知・対応を実現している。アクセンチュアは、レンドリースのワークロードをGoogle Cloudに移行し、ソフトウェアプラットフォーム「Podium Property Insights」などのコア機能をアップグレードするなど、ITインフラの刷新を支援しているほか、24時間365日体制のセキュリティーサービスを提供している。
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