さすがにちょっと遅いが、安定したら普通に使えるのも確か
実際に使ってみると、SoCが少し前のミドルクラス級ということもあって、一度起動していまえばほぼ普通に使えてしまう。キャリアモデルの中でも安価なエントリークラスだと、なにかの動作をするたびに待たされるような機種も現実にあるが、それに比べればかなりマシな印象を持つ。
ただし、アプリの起動が遅く、動かしているアプリが多くなってくるとさらに遅くなるという印象は受けた。特に初期設定のときにはアプリ更新などさまざまなタスクが同時に走っているが、かなり動作が遅くなり、日本語入力も入力ボックスにタッチして文字盤が表示されるまで間が空くなどの問題があった。
それでもセットアップなどが終われば、動作が落ち着いてくる。初めにRedmi 12Cを手にして電源を入れたときは動作のひっかかりを強く感じるかもしれないが、徐々に普通に動くようになる。
というわけで、快適に使い続けたいならば、動かすアプリは最小限に絞るのがいいだろう。最近ではいろんなお店に行くたびに、初回クーポンなどでユーザーにアプリをインストールさせようとするが、そんなことにならないように常にアプリの整理を心がける必要がある。
また、ディスプレイの解像度はさすがに低く感じる。また液晶ゆえに視野角が有機ELに比べて狭いが、電車の中などで横からののぞき見がしずらいと考えると逆にメリットと言えるかもしれない。
サウンドについては、スピーカーは下部に1つだけのモノラル。その代わりにイヤホン端子がある。
格安SIM的には4Gまでのサポートだが
いたって普通のデュアルSIM機
次に、格安SIMを利用する視点から見てみる。まず、eSIMには非対応。その代わりに物理SIM×2枚が利用できる。2枚目のSIMがeSIMか物理SIMのどちらがいいかはユーザー次第だが、即日開通させてすぐ使いたいという必要がなければ、現時点では物理SIM×2枚の方が使い勝手がいいだろう。
また、5Gには非対応だが、4Gの対応バンドは1/2/3/4/5/7/8/13/18/19/26/28/66/38/40/41とドコモ/au/ソフトバンク/楽天モバイルの4社で使え、プラチナバンドもサポートするためエリアの点で問題になることはないだろう。
2枚のSIMを切り替えて使う人にとっても、操作は比較的簡単だ。上からスワイプすると開くクイック設定パネルから、モバイル通信のアイコンを長押し、そこで出るメニューからSIMの1と2を切り替える。最近の例だと、Pixelシリーズで使えるAndroid 13の標準UIでは、通信先の切り替えが面倒だったりするが、それと比べると簡単だ。
なお、本体ストレージは64GBと今となっては少なめ。となると、重要なのはmicroSDカードの増設。その点Redmi 12Cでは物理SIM2枚とは別にmicroSDカードの利用が可能で、データをカードに退避させることもしやすい。
ただ、旧機種のRedmi Note 11が買えるなら、そっちが良さそう!?
Redmi 12C単体で見れば、少し前のエントリー機という印象は否めないものの、使い物にならないわけではなく、動画を見るというような用途ならまったく気にならない。
ただし、現時点では2022年発売のRedmi Note 11という選択肢もあるので、同じ2万円前後ならRedmi Note 11の方がオススメと言えるだろう。Snapdragon 680や4GBメモリーを搭載するなど、全体的に快適に利用でき、一般の人が普通に使える性能を持っているからだ。
入門用のスマホとして考えるなら
もう少し性能が上の機種がいいだろう
最近では、Redmi 12Cをはじめとして、使い方によっては我慢を強いられるスペックの機種が増えてきた。近い価格帯で言えば、同じSoCのモトローラ「moto g13」やOPPOの「OPPO A77」。さらにはaiwaデジタルの製品などだ。
これらの機種は安価ゆえに「入門用」という表現が使われがちだが、スマートフォンのさまざまな使われ方を考えれば、入門者であればこそ、もう少し上の性能を持った機種が望ましいだろう。
Redmi 12Cを初めとして、このクラスの機種を選ぶときは、とにかく安く動画再生機が欲しい場合や、SIMを2枚使える機種が必要という風に目的がハッキリしている方がいいだろう。格安SIMの契約時に安く買えるスマートフォンとして、これからRedmi 12Cを目にする機会も多くなるはずで、機種を選ぶ際に参考にしてほしい。
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