前月比3割増で悪化の一途
下落傾向以前の水準に逆戻りしてしまいました。
フィッシング対策協議会が発表した2023年3月のフィッシング報告件数は、前月比約30.5%増の7万7056件。1月を底にして階段状に増加しているかたちです。誘導先に当たるサイトのURL件数は前月比約43.5%と急増。すでに1月のおよそ2倍にまで膨らんでいます。また、騙られたブランドの件数は110件で、これは2022年5月に並ぶ過去最悪の数字です。
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前月同様、報告件数の増加によって、Amazonを騙るフィッシングの割合は全体の約22.1%にまで減りました。ほかには報告件数が多い順に三井住友信託銀行、三井住友銀行、えきねっと、イオンカードが挙げられ、それらを騙るフィッシングの報告を合わせると全体の約58.0%にあたります。また、全体の約87.5%を1000件以上の報告があった16のブランドで占めている状態です。
Vプリカでの支払いを要求するスミッシングが目立つ
SMSを使ったフィッシング詐欺「スミッシング」は、相変わらず宅配便を騙りつつ偽Appleのフィッシングサイトに誘導する手口が多い模様。
そして今月注目すべきは、「日本年金機構や厚生労働省、国税庁を騙り、Vプリカでの支払いを要求する画面へ誘導するSMS」の増加。Vプリカは手軽にチャージできるため、「Vプリカにまつわる各種番号の入力を促す」という、プリペイドカード詐欺の手口が使えてしまいます。
新生活もそろそろ落ち着いてきたかと思いますが、悪意ある人たちはそんな油断を突いてきます。
怪しいメールやSMSを受け取ったら、可能ならばフィッシング対策協議会に報告すると良いでしょう。