公園内の疑似たき火空間で“内省”、オフィスよりも高い効果 新宿中央公園で検証
KDDI総合研究所は、2月22日~3月14日の期間、ワーカーが特定のオフィスに限らず生産性高く働けるワークスタイルの実現を目指して、効果的な内省(リフレクション)ができる空間の検証を実施。4月3日に本実証実験の結果を発表した。
内省とは、これまでの経験を振り返り、得られた気づきを他の状況にも応用できるように理論化することであり、人が成長する上で重要な活動として捉えられているという。本実証実験では、予備実験で得られたデータに基づいて、「プライバシーが確保され、普段と異なる思考が誘発される疑似たき火空間が内省に適している」という仮説を検証した。
西新宿エリアの新宿中央公園にテント型ワークスペースを仮設し、映像・音・香り・温風を用いて、疑似的にたき火を体験できる空間を構築。実験参加者は、テント型ワークスペースで疑似たき火を体験しながらの内省と、普段のオフィスでの内省を2回ずつ行なった。
この結果、経験の多様な視点からの捉え直しについて、疑似たき火空間では「非常にできた」「できた」との回答が全体の85%となり、普段のオフィスでの回答の63%に比べて22ポイント上回るなど、疑似たき火空間による内省が、普段のオフィスでの内省に比べて高い効果が認められる傾向が確認できたという。
さらに、実証期間終了後に事後アンケート(回答者20名)を実施したところ、回答者の80%は疑似たき火空間を再利用したいという意向があり、疑似たき火の受容性が高いことが確認された。また、75%の回答者が「ある1日の仕事」以外にも、「自分のキャリア」に関する内省で疑似たき火空間を利用したいと考えており、ユースケースの拡大が求められていることがわかったという。
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