ペン入力/タッチ入力両方に対応する「ID2456」を触ってみた
ビジネス・授業用途向けだけどイラスト作成もアリ?! ViewSonic製23.8型液晶ペンディスプレーをレビュー
「Apple iPad」をはじめとしたタブレット端末や、パソコンの中でもタブレット的な運用を主軸とした「タブレットPC」や「2in1 PC」の普及、液晶ペンタブレットの低価格化などもあって、ペン入力も市民権を得られてきたと思われる。簡便なタッチ操作と高精度のペン入力によって、マウスの呪縛から解かれ様々なスタイルで端末を使えるようになるのが、タッチ入力/ペン入力の大きなメリットだろう。
ただ、一般的にこれらのペン入力デバイスは画面サイズがあまり大きくなく、10~15型のモバイル端末が主流だ。ペン入力は手書きである以上、入力エリアの大きさはとても重要で、画面サイズは大きければ大きいほど高精度に自由に扱えるようになる。
そこで、一般的に広く用いられている24型前後の液晶ディスプレーにタッチ入力とペン入力を搭載すれば、活躍の場がもっと広がるのではないか。そういったコンセプトで登場したのが、タッチ入力/ペン入力を備えるViewSonicの23.8型液晶ペンディスプレー「ID2456」だ。通販サイト「IS Direct」では、10万1852円(税込)で販売している(3月24日時点)。
今回、ID2456を試す機会を得られたので、その結果をお伝えしたい。
直置きスタイルだが筐体デザインは一般的な液晶ディスプレーを踏襲
メインディスプレーとしての使用も違和感なし!
まずは、ID2456の液晶パネルや外観などを中心に見ていこう。
ID2456が搭載する液晶パネルは23.8型のIPSパネル。解像度は1920×1080ドットのフルHDだ。IPSパネルなので視野角は上下左右ともに178度確保されており、色々な角度から覗き込んでもハッキリと画面を視認できる。
最大輝度は250cd/平方m、コントラスト比は1000:1、応答速度は14ms(GTG)と、明るさや表示速度のスペックは標準的なIPSパネルといった感じだ。加えて、ブルーライトフィルターやフリッカーフリーなど、目への負担を軽減する機能も備わっている。
最大表示色は約1677万色(24bitカラー)、sRGBカバー率120%の色域が特徴で、廉価なビジネス向け液晶ディスプレーとは一線を画す鮮やかな色を表示することが可能だ。また、液晶パネルの表面は6H硬度のガラスカバーとアンチグレアコーティングで保護されていて、キズに対する保護と光の反射の抑制が得られている。
ID2456の外観については、現在の液晶ディスプレーの主流とも言えるベゼルレスデザインが採用されている。設定ボタン類は正面向かって右下のベゼル部分にタッチ方式のキーとして実装されており、全体的にスマートな印象を受けた。
設置方法に関しては、一般的な液晶ディスプレーに付属するような脚付きスタンドは付属しておらず、本体背面のヒンジスタンドを展開して立てる直置きスタイルとなっている。スタンドの開閉角度によって筐体の傾きを15~70度の範囲で無段階に調整可能だ。
一番寝かせた状態(傾き70度)にするとイラスト作成向けのペン入力に最適なスタイルとなる。ただ一番寝かせた状態はヒンジスタンドを一番広げた状態でもあり、奥行き方向に実測で約460~470mmほどの設置エリアが必要となる。机上の空きスペースはしっかり確認しておく必要があるだろう。
また、筐体背面に設けられた100mm×100mmのVESA規格用ネジ穴を用いたモニターアームへの取り付けにも対応している。モニターアームで設置した場合は見た目にも一般的な液晶ディスプレーとほぼ変わらなくなり、メインディスプレーで使用してもまったく違和感はないだろう。自由度の高いモニターアームを用意すれば、通常の使用状態からペン入力に適する寝かした状態まで自由自在に動かせるので、ID2456との相性はとても良いと思われる。
ID2456の筐体サイズは約544.6(W)×333.1(H)×43.3(D)mmで一般的な23.8型液晶ディスプレーの本体部分とほぼ同じサイズ。重量は約5kgでスタンドを含まないことを考慮すると、一般的な液晶ディスプレーよりはちょっと重めのようだ。
この記事の編集者は以下の記事もオススメしています
-
デジタル
4万円台で購入できるクリエイターの"相棒"、その名は「VP2785-2K」! -
デジタル
とっても簡単!ViewSonicの専用ソフトでキャリブレーションをやってみた -
デジタル
ビューソニック、PCAPタッチテクノロジー搭載の23.8型液晶ペンディスプレー「ID2456」発売 -
デジタル
ディスプレー選びに悩んでいる人にViewSonicの「ホーム&オフィス」モデルを推したい -
デジタル
会議室の効率をグンと引き上げる! オフィスにインタラクティブディスプレーを設置するという選択肢 -
トピックス
セルシス、「CLIP STUDIO PAINT PRO/EX Ver.2.0」買い切り版パッケージを発売