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電子契約の利用企業が73.9%に増加、JIPDECとITRが「企業IT利活用動向調査2023」速報を発表

2023年03月16日 18時30分更新

文● ASCII

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 日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)とアイ・ティ・アール(ITR)は3月16日、国内企業1022社のIT/情報セキュリティー責任者を対象に、1月に共同で実施した「企業IT利活用動向調査2023」の一部結果を速報として発表した。

■電子契約の利用企業は、前年から増加し73.9%に

 電子契約を「利用している」企業は、前年の69.7%から73.9%に拡大した。なかでも、「立会人型と当事者型の両方を採用している」企業の割合が4.3ポイント増と最も増えた。

図1.電子契約の利用状況

■電子契約サービス事業者の選定時、半数近くが「クラウドに関するセキュリティー認証」取得を参考

 利用が拡大している電子契約においてサービス事業者を選定する際に、参考にする第三者認証サービスは、「クラウドに関するセキュリティー認証」が44.6%を占め、他の認証サービスに大きく差をつけた。

 なお、電子契約事業者の選定時に重視するポイントとしては、「第三者認証・認定の取得」が41.5%に上り、「サービスのコスト」48.6%の次に高い割合となった。

図2.電子契約サービス事業選定時に参考にする第三者認証サービス

■インボイス制度の登録申請は65.6%が「提出済み」、「提出予定」を含めると88.6%に上る

 10月から導入されるインボイス制度に対応するため、34.3%が適格請求書発行事業者として「登録申請書を提出し、すでに登録番号の通知を受けている」ことがわかった。これに「提出済みで登録処理中」とする31.3%を合わせると、65.6%が提出済みとなりました。「今後提出予定」(23.0%)まで含めれば、88.6%に上る結果となった。

図3.インボイス制度の登録申請書の提出状況

■テレワークを「導入している」割合は、前年の72.7%から72.1%に微減

 企業の勤務形態としてテレワークを「現在導入している」企業は、前年の72.7%から微減して72.1%。「全面的に導入中」である企業は14.3%で、最多は「出社とテレワークを併用」している企業で4割弱を占めた。

図4.テレワークの導入状況

■デジタルトランスフォーメーション(DX)の目的は、「コスト削減」と業務効率化に重点

 近年、企業の取り組みが進展しているデジタルトランスフォーメーション(DX)の目的としては、「コスト削減」(60.7%)が最も多く、これに、「労働時間の短縮」(46.6%)および「人員削減」(38.4%)が続いた。一方、「既存事業の拡大」や「新規事業の開拓」は2割前後にとどまっており、事業拡大よりも業務効率化を目的とした取り組みが多いことがわかったという。

図5.デジタルトランスフォーメーション(DX)の目的(複数回答)

■個人情報保護の取り組みは、「社員教育」が57.6%で最多

 個人情報保護のための企業の取り組みとしては、「社員教育」が57.6%で最も多く、「個人情報保護管理体制の構築」(48.6%)と「規程類の整備」(39.7%)が続いた。

図6.個人情報保護での取り組み(複数回答)

■重視する経営課題は、「従業員の働き方改革」が2年連続で増加

 重視する経営課題としては、「業務プロセスの効率化」(52.8%)および「従業員の働き方改革」(45.9%)が上位にあがり、特に後者は2年連続で増加した。また、今回は「社内体制・組織の再構築」をあげた企業が前回と比べ最も増加した。

図7.重視する経営課題の推移(上位10項目)

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