Core i7-13700KとRTX 4080のハイエンドパーツ構成
ホグワーツ・レガシーを4K ULTRA画質でも平均90fps弱で快適にプレーするPCを自作する
ワーナー・ブラザーズ ゲームから「ホグワーツ・レガシー」がリリースされた。今回は、注目を集める同タイトルを快適に楽しむためのゲーミングPCの作例をご紹介しよう。
PCゲームを楽しみたい方は、まずお目当てのタイトルの推奨スペックを確認するのが鉄則だ。メーカーが検証を行なった範囲でのデータだが、およそどの程度のスペックを必要とするのかが把握できる。ホグワーツ・レガシーの推奨スペックも4つ掲載されている。中でもいわゆるゲームが快適に楽しめる目安の推奨スペックが「推奨/高品質仕様」。1920×1080ドットで高画質設定を60fpsで楽しめるスペックはというと、6コア12スレッドで3GHz台のCPU、16GBメモリ、GPUはGeForce GTX 1080 TiまたはRadeon RX 5700 XTまたはArc A770といった内容だ。
ただし、企画記事である今回は、4つの推奨スペックのうちもっとも高画質な「4K ULTRA仕様」を目指してみよう。3840×2160ドット(4K)でウルトラ画質設定を適用しつつ60fpsを満たすといったものだ。そのスペックはCPUもGPUも要求が高めである。
4K ULTRA仕様 | |
---|---|
CPU | Core i7-10700K(8C16T)/Ryzen 7 5800X(8C16T) |
メモリ | 32GB |
GPU | GeForce RTX 3090 Ti/Radeon RX 7900 XT |
さて、今回のパーツ構成を紹介していきたい。ここで注意点だが、先のとおり推奨スペックは、現行CPU&GPUではなく若干古いもので構成されている。これらを適宜現行パーツに置き換えていこう。
CPU
Intel Core i7-13700K
たとえばCPU。パフォーマンスという点では数世代前の7グレードよりも現行5グレードのほうが高性能といったことが生じえるが、そのまま7グレードの製品を選択した。「Core i7-13700K」だ。コア数でいえば、Core i7-10700Kは8コア16スレッド、Core i7-13700KはPコア8基、Eコア8基で16コア24スレッド対応と大幅に強化されている。マザーボードはCPUに合わせて選ぶことになるが、今回は高機能なIntel Z790ではなく手頃なIntel B760チップセットから選択している。「MAG B760 TOMAHAWK WIFI」だ。
マザーボード
MSI MAG B760 TOMAHAWK WIFI
MAG B760 TOMAHAWK WIFIは、LEDイルミネーション非搭載でヒートシンクや基板をブラックに染めたシブめのデザインが特徴。拡張性にすぐれたATXフォームファクタを採用し、PCI Express 5.0 x16スロットや4本のDDR5メモリスロット、3つのPCI Express 4.0 x4対応M.2スロットなどを備える。なお、さらにコストを抑えたい方にはDDR4メモリをサポートするMAG B760 TOMAHAWK WIFI DDR4もある。基本的なスペックは本製品と同じなので、適宜置き換えていただければよいだろう。
高性能CPUを扱うためのCPU電源回路は12+1+1フェーズ構成。過剰というほどではないが75A SPS(DrMOS)を用いて余裕を持たせており、Core i7-13700Kのパフォーマンスを引き出すことができる。また、ゲーミングに求められるインターフェースでも、2.5GbEやWi-Fi 6E、USB 3.2 Gen2x2 Type-Cなどを備える。
メモリ
Crucial 32GB Kit DDR5-5200 UDIMM
続いてメモリ。DDR5対応のマザーボードを選んだので、DDR5メモリから選ぶことになる。今回は発売間もないCrucial 32GB Kit (2x16GB) DDR5-5200 UDIMM(CT2K16G52C42U5)を組み合わせた。DDR5メモリはDDR4メモリと比べるとまだ同じ容量で2倍ほど高い。CPUのCore i7-13700KとしてはDDR5-5600までサポートしているが、今回は容量重視、16GB×2枚を維持しつつDDR5-5200にクロックを落としてコストを抑えてみた。2000円ほどの価格差だが、どうしても予算を抑えなければならないような時にはこうした手法も検討してみよう。
ビデオカード
MSI GeForce RTX 4080 16GB GAMING X TRIO
では肝心のビデオカード。推奨スペックではGeForce RTX 3090 TiまたはRadeon RX 7900 XTとされている。今回はGPUにGeForce RTX 4080を選択。GPUも1世代更新されたことでGeForce RTX 3090 Tiの性能をひとつ下の80番台で超えてくる。消費電力も90番台と比べれば多少マイルドになるので、よほどの価格メリットがなければ流通在庫や中古のGeForce RTX 3090 Tiを求める理由はないだろう。さて、今回用意したのは「GeForce RTX 4080 16GB GAMING X TRIO」だ。
GeForce RTX 4080 16GB GAMING X TRIOはトリプルファンを搭載するブラック/ガンメタリックカラーのカードだ。ひかえめだが爪痕のようなデザインのLEDイルミネーションも搭載している。長さは実測335mm(ブラケットの突起は含まず)で、厚みは実質4スロット専有する。このあたりがまずこれを搭載するケースを選ぶ際に覚えておきたいスペックだ。
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