横浜・八景島シーパラダイスの飼育員生きもの日記 第24回

深海にはどんな生き物がいるの? 「深海リウム」の個性的な生き物たち

文●横浜LOVEWalker

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 みなさん、こんにちは!

 横浜・八景島シーパラダイスの飼育員がお届けする「生きもの日記」。

 第24回は「アクアミュージアム」で魚類飼育を担当する荒川壮平がお伝えします。

前回の記事はこちら。
■愛くるしい癒しキャラ! 「カピバラ」と「マーラ」をご紹介

※過去の連載記事はこちら:横浜・八景島シーパラダイスの飼育員生きもの日記

 今回ご紹介するのは「深海生物」。

 深海生物は、冬季(11月~翌年3月)がシーズンであるため、海水温が下がることで、深い水深に生息しているエリアから表層にも現れることがあります。

 この時期ならではの深海生物をアクアミュージアム3F「深海リウム」では、一年中ご覧いただけます。

 アクアミュージアム1F大水槽の内側を眺めながら、3Fまで上昇するエスカレーター「アクアチューブ」は、まるで海の中を散歩しているような気分を味わえます。さらに奥へ、奥へと進んでいくと、深海生物たちがくらす「深海リウム」があります。

 「深海リウム」では、約50種500点以上の深海生物たちがくらしています。今回は注目してほしい生きものたちをピックアップしてご紹介します。

まずは
「キホウボウ」

 「ホウボウ」じゃありません「キホウボウ」です。しかし、分類的には近い仲間になります。身体の形状も似ており、胸ビレは指のように分かれていて、海底を歩いて移動します。その際には、味を感じる「味蕾(みらい)」という器官があるとされ、海底にいる餌を探すと考えられています。質感はゴツゴツとした見た目通りで、とても固いです。

続いて
「タカアシガニ」

 深海生物の中でも知名度はトップランク!!

 昔は知る人ぞ知る生物でしたが、さまざまな水族館で展示されるようになり、食用としても売られていることもあって知名度がうなぎ登り!

 ギネスブックにも乗っている世界最大のカニの仲間です。

 ハサミ脚が長く、広げると4m以上の大きさになります。「こんなに長くて餌を食べるときは不便じゃないの?」と思った方いるのではないでしょうか。意外とこの長いハサミ脚を器用に使って餌を拾うことができます。

最後に
「トリノアシ」

 植物に見えるでしょうか? それとも箒(ほうき)!?

 いいえ、動物の一種です。それも、棘皮(きょくひ)動物なのでウニやヒトデの仲間になります。花のように咲き広がっている部分が食べるための「腕」。

 ここでプランクトンなどの小さな生きものを捕らえて食べています。

 太い幹のような部分が「身体」。

 そこから伸びる細い枝の部分が「足」のような役割を果たしています。

 正式には「巻枝」といい、岩などにひっかけて身体を固定したり、歩いたりします。

 餌を水槽に入れると腕をくねらせて絡め取ろうとします。その様子はぜひ実際に見にきてください(タイミングが合えば見ることができます。見ることができたらラッキー)。

 まだまだ紹介し足りないですが・・・。

 大きいものから、とても小さいものまでたくさんの生き物がくらしている深海リウム。

 ぜひぜひ深海生物を見にお越しください!

横浜・八景島シーパラダイス
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文/荒川壮平

 出身地は東京都。「アクアリゾーツ」にてタツノオトシゴ、サメ・エイなどの板鰓類、深海生物担当。2019年入社。車とバイクが大好き。