マイクロソフトは同社のPC向けブラウザーアプリ「Edge」に、低解像度のストリーミング動画をアップスケーリングできる「Video Super Resolution (VSR)」を追加したと発表した。動作にはNVIDIA(RTX20xx以降)またはAMD(RX5700以降)のGPUが必要。3月6日現在、Canary版ユーザー向けに先行配信中だ。
AIの力で低解像度動画をアップスケーリング
Video Super Resolution(VSR)はブラウザーに内蔵されたAIにより、YouTubeなどのストリーミング動画を高解像度化する技術。動画自体の解像度が低いときや、通信回線の帯域不足で低解像度での再生を余儀なくされているときも、VSRを使えば高解像度の動画を楽しむことができる。
利用できる条件は以下の通りだ。
- 動画の解像度が720p未満であること
- 動画の縦横がそれぞれ192ピクセルを超えていること
- 動画がDRM保護されていないこと
- PCがAC電源に接続されていること
- 対応するGPU(NVIDIA RTX20xx以降またはAMD RX5700以降)を搭載していること
PC側で機械学習を使った処理をするため、一定以上の性能をもったdGPUが必須となる。M1やM2チップを搭載したMacのようにCPU内蔵のGPU(iGPU)のみで映像を表示するタイプのデバイスでは使用できない。
VSR機能は3月6日現在、Edgeの実験的な機能を使えるCanary版ユーザー向けにリリースが始まっているが、それ以外のユーザーもedge://flags/#edge-video-super-resolutionから手動で機能をオンにすることが可能だ。