親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第209回
中学生はインスタ、社会人はTwitter多し
経験者は高校生で2人に1人、社会人でも3人に1人。勉強垢活用はもう当たり前
2023年03月07日 10時00分更新
大学受験期に活用される勉強垢
学生が使う「勉強垢」は、SNSの優れた活用法の1つ。過去にもご紹介したが、InstagramやTwitter、TikTok、YouTubeなど様々なSNSが利用されている。
では、学生たちはなぜ勉強垢を使うのだろうか。中学生、高校生、大学生、社会人ユーザーを対象としたスタディプラスの勉強用SNSアカウント調査(2023年2月)を見ていこう。
勉強垢を持っているか聞いたところ、中学生の38.0%、高校生・浪人生の48.1%、大学生・院生・専門学校生の46.9%、社会人の41.1%が「ある」と回答。
各属性で3割が「持っている」と回答しており、「持っていたが、使っていないもしくは削除した」を含めると約半数に所有経験がある。もはや勉強垢は学習者にとって当たり前のものと言っていいだろう。なお、大学受験期に勉強垢を使う傾向が高いようだ。
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利用SNSは若年ほどインスタ、年長になるとTwitterへ
どのSNSで勉強垢を使っている(使っていた)か聞いたところ、中学生と高校生・浪人生では7割以上が「Instagram」と回答。Instagramは年齢が低ければ低いほど勉強垢の利用率が高く、逆にTwitterは年齢が高ければ高いほど利用率が高くなった。
Twitterが流行したのは2009~10年頃から、Instagramが流行したのは2016~17年頃からだ。その年代が慣れ親しんだSNSで勉強垢を活用しているのではないか。
勉強垢の利用目的は、各属性で「モチベーションを維持するための勉強記録」が8~9割を占め最多。続いて、「勉強方法や勉強に関わる情報の収集」が7割前後。「SNS上の新たな交流をはかる」も2~4割いた。
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社会人で資格試験のために勉強垢を作ったという20代女性は、「周囲には見つからなかったけれど、勉強垢を作ったら同じ問題意識を持った仲間が見つかった。仕事をしながら勉強するのはつらいけど、同じようにがんばっている人がいると思うとがんばれる。社会人だと自分で意識しないと続けられないから、すごく助けられた」という。
学習には克己心が求められる。モチベーションを保ちながら、継続的に学習を続けていくことは厳しいものだ。しかしそれを乗り越えてこそ、素晴らしい成果が手に入るのだ。若者でも社会人でも、勉強垢は活用できる。学習意欲のある方は、ぜひ使ってみてはいかがだろうか。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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