あなたのPCの買い替え時は? スペック、使い勝手、価格……優先すべき基準は?
CPUが2世代変われば性能は2倍に、いまのトレンドが分かる“2023年春のPC選び”(VAIOで検証)
2023年春版「パソコンの選び方」
2023年が明け、気づけばもう2月。新生活の準備が始まり、ノートパソコンを新調したいと思う人が多くなる時期である。昨年来のインフレなどもあり、様々な製品の値上げラッシュが続いているが、パソコンも例外ではない。高価な買い物になるので、失敗せず、できるだけ長く使える製品を選びたいと考える人も多いだろう。
パソコン選びで重要となるのが用途だ。例えば、仕事を中心に使う場合とゲームをストレスなくプレーしたい場合では選ぶ基準も異なってくる。
もちろんスペックが高いに越したことはないが、ビジネスユースやプライベートでエンタメを楽しむレベルであれば、そこまで高いスペックに拘る必要はない。むしろ毎日使っていてストレスを感じさせない、使い勝手のいいマシンを選ぶべきだろう。
ここではモバイル環境で効率よく作業が進められるビジネスノートを中心に、2023年春のトレンドを踏まえたパソコンの選び方について紹介する。久しぶりにパソコンを買いたいと考えている人はぜひ読んで参考にしてほしい。
【合わせて読む】2023年版の「VAIO SX14」レビュー
VAIOの顔となるVAIO SX14。第13世代Core搭載で高性能化。使いやすさはそのままに「Teams」や「Zoom」といったウェブ会議時にバッテリーを節約する機能や美肌カメラなどを搭載。
CPUは2世代違うと、倍近い性能差になる場合も
パソコンの性能は、自分がいま使っている製品が基準になりがちだ。しかしパソコンの性能は年々向上しており、購入当時は最高スペックの製品だったとしても、現在の水準と比べるとだいぶ差が出るケースも少なくない。
まずは過去の製品と現在の製品にどのぐらいの差があるかを検証していこう。
用意したのは新旧の「VAIO SX14」だ。第10世代のCore i7を搭載した旧モデル(2020年1月発売、Core i7-10710U搭載)と、第12世代のCore i5を搭載した現行モデル(2022年7月発売、Core i5-1240P搭載)の性能を比較した。パソコンの買い替えサイクルは、以前よりも長くなっているが、買い替えを意識し始める人が出てくる2~3年の差で、性能がどれだけ変わるかを見ていこう。
それぞれのスペックは以下の通りだ。
新VAIO SX14 | 旧VAIO SX14 | |
---|---|---|
OS | Windows 11 Home | Windows 11 Home |
CPU | インテル Core i5-1240P | インテル Core i7-10710U |
メモリー | 16GB | 8GB |
ストレージ | スタンダードSSD 256GB(PCIe 3.0対応NVMe SSD) | 第三世代 ハイスピードSSD 256GB(PCIe 3.0対応NVMe SSD) |
まずは、CPU性能を測る定番の「Cinebench R23」の結果から。マルチコアの検証では、スコアに約3700もの差が出ている。旧モデルが搭載する「Core i7-10710U」は6コア12スレッド、新モデルが搭載する「Core i5-1240P」は12コア16スレッドであり、コア数の比較では倍、スレッド数は4増えている。その結果が数値にも出ている。
ここでポイントとなるのは、世代が異なれば中位クラスのCore i5でも上位クラスのCore i7をリードする性能が得られる点だ。テストでは、シングルコアの性能でも約600の差が付いている。わずか2世代だが、性能にはかなり差が出る点が分かる。
とはいえ、詳しい人はパソコンの性能がCPUだけでは決まらないことも知っているだろう。続いて検証したのが、実際にアプリを動作させ、処理性能をチェックするベンチマークの「PCMark 10」だ。
こちらもスコアが1.3倍(約1300)の差がついている。総じてスコアは上がっているが、細かく見ていった場合に、特に大きな差が出ていたのは“Photo Score”だった。旧モデルの4294に対し、9253と倍近いスコアになっていた。大きなポイントとしては、CPUに内蔵されているGPUが、第10世代では「Intel UHD Graphics」だったのに対して、第12世代では「Intel Iris Xe Graphics」へと進化し、性能が大きく向上したためだ。
GPUの性能についてより詳しく知るため、「3DMark」の結果を見てみよう。
DirectX 11を使った「Fire Strike」とDirectX 12を使った軽めのCG「Night Raid」の2つを実行したが、歴然とした差があった。テスト中に表示される映像を見ても、旧モデルは動きがカクカクとしていて、軽めの3Dゲームでも厳しそうだが、新モデルであれば設定をうまく調整すれば、快適なプレイができるレベルになっている。
GPU性能の向上はゲーミングだけでなく写真や動画の編集といった画像処理にも有利となる。クリエイティブな用途はもちろんだが、ビジネスの現場でも動画などを扱う機会が増えているので、より幅広い用途に対応できるだろう。使い勝手だけでなく、その使い道も大幅に広がると考えてよさそうだ。
すでに見てきたように、第10世代と比較的最近のCPUで、さらにハイエンドのCore i7を選択してきた人でも、第12世代にすることで動作がかなり高速になることが分かる。また、その恩恵はミドルレンジのCore i5でも十分に得られるという点は押さえておきたいポイントだ。冒頭で述べたように、パソコンの価格は従来よりも高くなっているため、効率的な予算でパソコンを買いたい人は注目しておきたい。
もちろんこの差は4年、5年と買い替えの時間が長くなればなるほど広がる。買い替えのタイミングは人それぞれだと思うが、VAIO ストアなら、製品保証は標準で3年となっている。保証期間の終了に合わせて、パソコンの買い替えを検討するといった方法もありなのではないだろうか。
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