M2世代のMac miniが、2月3日に発売される。最新のMac miniは仕様によって「一番安いMac」と「リーズナブルな高性能機」のふたつの顔を持つ。発売に先んじて試用する機会が得られたので、実際に使いつつこの新型機をご紹介しよう。
Apple Silicon第2世代で、Pro搭載デスクトップ初登場
2020年11月発表のM1を皮切りに登場したApple Silicon世代のMacは、チップの世代と搭載しているコア数でたいたい性能が判別できる。
Mシリーズコアは、iPhoneに搭載されるAシリーズコアをベースとして作られており、非常に処理能力が高い上に、消費電力が少ない。そして、A14 Bionicのほぼ2倍のGPUコアを積んだものがM1、その倍がM1 Pro、さらに倍がM1 Max、その倍がM2 Ultraという構成になっている。厳密に言えばCPU/GPUのコア数も違ったり、カスタムチップを搭載したりという違いもあるが、まずは基本的な構成として、上記を理解しておくといい。
そして、新しいプロセスルールでより集積度合の高いコアが開発されると、M1→M2というように世代名称が変化し、その新しい設計の回路で、Pro、Max、Ultra……と、高性能チップが作られていく。
最初のM1世代の構成でいうと、M1を搭載するのがMacBook Air、13インチMacBook Pro、Mac mini、iMac。M1 Pro、M1 Maxを搭載するのが、14インチと16インチのMacBook Pro。そしてM1 Max、M1 Ultraを搭載するのがデスクトップのMac Studioとなっていた。つまり、「デスクトップのM1 Pro搭載モデル」が抜けていたのだ。2022年6月に登場したM2 MacBook Airから始まったM2世代でその「穴」が埋まるのかどうかは注目されていたポイントだった。
予想通り、今回のM2 Pro搭載のMac miniの登場で、この「穴」が埋められた。そこそこ入手しやすい価格なのに「8K数枚までの動画編集でほぼ性能に不足を感じない高性能機」として本機は非常に高く評価できる。また、M2コア搭載の最廉価モデルは8万4800円となり、「とにかく安くMacを使いたい!」という人に勧められるモデルになった。