KDDI、KDDIエンジニアリング、KDDIスマートドローン、KDDI総合研究所の4社は1月30日、災害時にヘリコプターやドローンなどからアプリ不要で全通信事業者の携帯電話の電波を捕捉可能なシステムの試作機を開発したと発表した。
近年、大規模な自然災害が増加しており、人命救助においては早期の救出が重要となっている。本システムは、災害時や山岳救助時などに救助対象者の携帯電話の位置推定をすることを目的としている。
1月26日には、鹿児島県薩摩川内市上甑島で本システムの実証を行ない、地中などに埋まった環境下でもスマートフォンを検知し位置を推定できることを確認した。
ヘリコプター基地局は携帯電話の通信エリアを臨時に構築することを目的としていたため、広範囲に電波を放射している。そのため、エリア内で被災者の携帯電話を検知しても位置の推定に時間がかかることが課題だったが、位置をより高精度に推定することが可能になった。
これにより、災害時や山岳救助時など携帯電話が使用困難な状況下においても、通信事業者を問わず救助対象者の位置推定をすることが可能となるという。