このページの本文へ

2022年12月のフィッシング詐欺はAmazonが過半数を占める

フィッシング詐欺もQRコードの時代に突入!?

2023年01月23日 10時00分更新

文● せきゅラボ

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

2022年12月のフィッシング報告件数(フィッシング対策協議会公式サイトより)

報告件数が3ヵ月連続減少

 フィッシング詐欺の報告件数は、減少傾向が続いています。フィッシング対策協議会によれば、12月は前月よりも4730件減って6万5474件に留まりました。これは急増した2022年春以降では最も少ない数字で、かつ3ヵ月連続の減少です。

 先月、フィッシング詐欺の3つに1つが「偽Amazon」と書きましたが、12月はついに約51.7%と半数を超える状態になりました。なおAmazonのほか、イオンカード、ETC利用照会サービス、オリコ、えきねっと、国税庁を騙るものを合わせると全体の約82.2%を占めます。

 また、SMS経由のいわゆるスミッシングは国税庁やアップル、携帯キャリアを装うものが多かったようです。AndroidスマホでSMSを受け取った場合、不正アプリのインストールを促すURLに誘導される恐れがありますので特に注意が必要です。

 うれしい報告は、誘導先にあたるフィッシングサイトのURL件数が前月からほぼ半減して、1万3810件にまで落ち着いたことでしょうか。ついに2万件を割りました。

2022年12月のフィッシングサイトのURL件数(フィッシング対策協議会公式サイトより)

QRコードやキャッシュレス決済も手口に

 フィッシング詐欺に悪用されたブランド件数も78件と、過去1年間での最低値を記録しています。ただし、前回も申し上げた通り、悪意ある人たちが騙るブランドに変化はあまりないため、劇的な減少は見られないと思われます。

 今回特筆すべきは、QRコードでフィッシングサイトのURLを表示した詐欺メールが増えていることです。フィッシングサイトへの入り口はURLをタップするだけではないことを覚えておきましょう。また、QRコード決済(キャッシュレス決済)サービスに誘導して送金させる手口も確認されています。直接的な金銭被害が発生しますので、特に注意すべきです。

2022年12月のフィッシングに悪用されたブランド件数(フィッシング対策協議会公式サイトより)

カテゴリートップへ