東日本旅客鉄道(JR東日本)とKDDIは1月11日、JR目黒MARCビルにて、防犯カメラの映像データをAI分析し、配送ロボットが自動で混雑回避や回遊販売を行なうフードデリバリーサービスの実証実験を開始する。
「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」のまちづくりでは、従来のように人がロボットに合わせるのではなく、ロボットが人に寄り添い、共生する街を目指して、さまざまな実証実験に取り組んでいる。本実証を通して、ビルに設置している防犯カメラなど、都市や街の設備が持つデータを収集・分析するデータ連動基盤(都市OS)とロボットの位置情報管理や走行の制御および設備との連携を行なうロボットプラットフォームとを連携させることで、これまでロボット単独ではできなかった高度なサービスの実現や、利用者の需要に柔軟に対応できる環境の構築を目指す。
今回、JR目黒MARCビル内で勤務するオフィスワーカー向けに、事前に注文した弁当を時間通りにオフィスフロアまで配送するサービスのほか、JR品川駅のエキナカ商業施設「エキュート品川」で販売している菓子・軽食を、ビル内(ラウンジ、ロビー、フロアなど)の人の多い場所に移動して回遊販売するサービスを試験的に提供する。
本実証では、都市OSで、ビルに設置された防犯カメラの画像をAI解析し、ロボットに人の密集度を伝えることで、最適なルートで移動ができるか、配送サービスを用いて検証する。また、メーカーが異なる複数ロボットの協調制御、エレベーターとの連携によるフロア移動なども同時に検証する。本実証の期間は1月27日まで。