RTX 40シリーズの新機能「DLSS 3.0」のフレーム生成もスゴイ!

人気FPSからFlight Simulatorまで、高解像度・高リフレッシュレートでも快適な最強BTOPCとは?

文●勝田有一朗 編集●八尋/ASCII

提供: マウスコンピューター

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ベンチマークでこれまでのゲーミングPCとは確実に一線を画すパフォーマンスを発揮

 G-Tune XP-Zに搭載されているCPUのCore i7-13700KFは、インテルの第13世代Coreプロセッサーの準ハイエンドに位置するモデルだ。モデル名末尾の“KF”は、オーバークロック対応でかつ内蔵GPU非搭載モデルであることを示している。Core i7-13700KFは性能重視のPコアを8基、効率重視のEコアを8基搭載する計16コア/24スレッドのハイブリッドアーキテクチャーCPUで、最大ブースト時の動作クロックは5.4GHzに達する。

 前世代の第12世代Coreプロセッサーと比較して、最大ブーストクロックの向上とL2キャッシュメモリーの増量でパフォーマンスアップを図っているのが、第13世代Coreプロセッサーの特徴。前世代の「Core i7-12700K」との比較ではEコアの数が4基→8基と増えているので、マルチスレッド性能が大きく向上していると考えられる。

 システムメモリーは64GB(DDR5-4400 32GB×2)を標準搭載している。ゲームプレイに十分なのはもちろんのこと、動画編集などクリエイティブ用途にも余裕で対応できる大容量だ。

 そしてGPUには、2022年末現在トップオブトップに君臨するRTX 4090を搭載。単精度演算性能が82TFLOPSに達する圧倒的な演算性能に、GDDR6X 24GBの大容量ビデオメモリー、さらに新機能のDLSS 3.0でフレームレートの倍化も可能という、まさに化け物級のハイエンドGPUといえるだろう。

 ほぼ最上級のCPUとGPUを組み合わせたG-Tune XP-Zが、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。まずはゲーム以外の基礎的なベンチマークの結果から探っていくことにしよう。

CPU-Z(左)とGPU-Z(右)の実行結果

 最初のベンチマークは、CPUのマルチスレッド性能とシングルスレッド性能を3DCGのレンダリング速度で測る定番ベンチマークの「CINEBENCH R23」で、デフォルトの10分間による計測を実行。結果は、マルチ、シングルともにとても高いスコアをマークしている。

CINEBENCH R23実行結果

 前世代のCore i7-12700Kのスコアは、マルチコア約22600pts、シングルスコアー約1930ptsというものだったので、Eコアが増えている分マルチコアが大きく伸び、動作クロック向上やキャッシュ増量分、シングルコアも着実に伸びている格好だ。

 また、CPUを冷やしている360mm水冷クーラーの効果も高く、CINEBENCH R23実行中のCPU温度はMTP動作時で最高86度、PBP動作移行後は63度付近で安定していた(室温20度)。かなりの大電力を消費するMTP動作時でもサーマルスロット温度より大分低く抑え込むことに成功しているので、Core i7-13700KFの性能をフルに発揮できる冷却システムであると確認できた。

 実アプリケーションに近い負荷でパソコン全体の性能を測る「PCMark 10」(Ver.2.1.2574)もチェックした。

PCMark 10実行結果

 総合スコアは9863。その内訳は、アプリ起動速度、ビデオ会議、Webブラウジングの性能を測る「Essentials」が11834。表計算や文書作成のオフィスソフト性能を測る「Productivity」が12400。写真編集や動画編集、3DCG製作などのクリエイティブ性能を測る「Digital Content Creation(DCC)」が17740という結果になった。

 Essentials、Productivity、DCC、3つの項目のスコアがすべて1万の大台を超えており、当然といえば当然のことなのだが、G-Tune XP-Zはあらゆる作業を快適にこなせるパソコンということが、スコアからも見て取れる。とくにGPU性能が大きく影響するDCCの17000オーバーというスコアは初めて見た数値で、RTX 4090のすごさを目の当たりにした感じだ。

 続いて、3Dグラフィックス性能を測るベンチマーク「3DMark」(Ver.2.25.8043)の計測結果を見ていこう。

「3DMark」(Ver.2.25.8043)の結果

 DirectX 11のテスト「Fire Strike」では、フルHD(1920×1080ドット)のFire Strikeが53956、4K(3840×2160ドット)のFire Strike Ultraが24746というスコアに。DirectX 12のテストを行なう「Time Spy」では、WQHD(2560×1440ドット)のTime Spyが31273、4KのTime Spy Extremeが16937という結果になった。

 Direct X Raytracing(DXR)のテスト「Port Royal」のスコアは25721。DirectX 12 Ultimateに特化した性能テスト「Speed Way」のスコアーは9970だった。

 いずれの結果も、これまで計測してきたゲーミングパソコンとは明らかに格の違うスコアが記録されていた。4Kテストや激重テストのPort Royal、Speed Wayでも約100fps以上のフレームレートが出ていたので、高解像度ゲームプレイでの高フレームレート維持にも期待が持てるテスト結果となった。

 クリエイティブ系のアプリケーション性能については、動画エンコード性能の検証を行なった。「Adobe Media Encoder 2023」を用いて、5分間の4K/60p動画をVBR 1Pass 40MbpsのH.265およびH.264の4K/60p動画へエンコードするのにかかった時間を計測している。

 今回は比較対象として「Core i7-12700」と「GeForce RTX 3080 Ti」を搭載したマシンでの計測も行なった。あくまでも参考程度となるが、ちょうど1世代前の準ハイエンドに相当するパソコンといえる。

MediaEncoderエンコード時間

 結果を見ると、G-Tune XP-Zの動画エンコード性能の方が約2~3割ほど高くなっていることを確認できた。とくに負荷の高いH.265で大きな性能差となっているようだ。高いエンコード性能に大容量メモリー、大容量SSD、大容量HDDを標準搭載するG-Tune XP-Zは、動画編集マシンとしても優秀なパソコンといえるだろう。

 最後の基礎ベンチマークは内蔵ストレージの転送速度を測る「CrystalDiskMark 8.0.4」。事前に「CrystalDiskinfo 8.12.7」にて内蔵ストレージのモデルを確認したところ、試用機には「CFD Gaming PG3NF2 シリーズ」が搭載されていた。PCI Express Gen4接続で3D TLC NANDを採用する2TBのM.2 NVMe SSDだ。

「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果

 テスト結果は、シーケンシャルリードが5009MB/s、シーケンシャルライトが4253MB/sとなった。PCI Express Gen3接続のSSDとは一線を画す高い性能を発揮しており、Windowsの動作やゲームのローディングなどで不満を感じることは皆無だった。

 また標準構成で2TBの大容量SSDを搭載するのもとてもうれしいポイントだ。2TBあれば当分の間ストレージ容量で悩むことはないだろう。ゲームキャプチャーといった大容量データを保存したい場合も、標準搭載の4TB HDDへデータを移動できる、盤石の体制となっている。