みなさんこんにちは。2024年の3月に迎える30周年に向けて、これまで実施してきましたさまざまなプロジェクトが、どのように誕生したかというプロセスを、ご紹介していく「ラー博にまつわるエトセトラ」。
2022年7月より、過去にご出店いただいた約40店舗の銘店を2年間かけて、3週間のリレー形式で出店していただく「あの銘店をもう一度“銘店シリーズ”」と、11月7日より、1994年のラー博開業時の8店舗(現在出店中の熊本「こむらさき」を除く)が、3ヶ月前後のリレー形式で出店する「あの銘店をもう一度“94年組”」がスタートしました。おかげさまで大変多くのお客様にお越しいただいております。
前回の記事はこちら: あの銘店をもう一度第8弾 「呼び戻し」スープ発祥のお店 久留米「大砲ラーメン」
過去の連載はこちら:新横浜ラーメン博物館のウラ話
今年最後となる第9弾は佐野実氏の想いを繋ぐ"幻のラーメン"復活 「八戸麺道大陸」の登場です!!出店期間は2022年12月16日(金)~2023年1月9日(月)
「八戸麺道大陸」は新横浜ラーメン博物館のプロジェクト「新ご当地ラーメン創生計画 第2弾 八戸編」で出店したお店です。
対象エリアは青森県八戸市。プロデューサーに「支那そばや」創業者・佐野実氏を迎え入れました。
日本各地にはそれぞれ個性的な「ご当地ラーメン」がありますが、地域によっては明確なラーメンスタイルがない場合もあります。そのような地域の食文化や特産品を活かした、新たなラーメンの提案、それが「新ご当地ラーメン創生計画」です。
このプロジェクトは、エリアとプロデューサーを決め、そのエリアに在住・在勤している人を対象に出店事業主を募集し、審査・面接後に出店事業主を決定。2ヶ月の修業を経て1年間ラー博で運営し資金を貯め、必ず現地に戻り店を開業するということが条件となります。
店名「八戸麺道大陸」(はちのへめんどう たいりく)は、「八戸の地で新しいラーメン文化を切り開いて行く」という思いから名付けられました。
古くから漁港として栄えた「八戸」は、漁港を背景とした新鮮な海産物をはじめ、周辺の旧南部藩地域には鶏、豚、各種野菜等、全国的に見ても良質な農作物が豊富な「知られざる食材の宝庫」で、プロデューサーの佐野実氏もこの食材大陸に惚れこみました。
2001年9月27日に出店事業主募集を始め、約50名弱の応募者の中から出店事業主に選ばれたのは、昭和32(1957)年創業の老舗中国料理店「大陸飯店」の箭内一三総料理長(当時の肩書)でした。因みに箭内さんは現在支那そばやの総料理長として腕を振るわれております。
2002年3月6日、新横浜ラーメン博物館8周年記念日に、八戸麺道大陸がオープンを迎えました。オープンと同時に大勢のお客さんが大陸を目指し、店はあっという間に長蛇の列に。
新横浜ラーメン博物館の出店期間終了後、「八戸麺道大陸」は2003年に八戸で帰郷オープンし、2009年4月30日、惜しまれながら閉店しました。
そのため、今回の出店は幻のお店の復活なのです。お店自体が復活するのが13年ぶり、ラー博に復活するのは約20年ぶりとなります。
そのラーメンの基本コンセプトは「いつかどこかで食べた懐かしさ。朴訥とした北国の郷愁と手作り感」です。
スープは「シャモロック」、「ガーリックポーク」をはじめ、モクズガニ、焼き干し、干しイカ、干し貝柱など厳選された北国の食材をふんだんに使用。
タレは、醤油の風味で懐かしさを演出。岩手県陸前高田産の2年もろみ熟成醤油に小川原湖産のしじみから抽出したエキスを加えました。
麺は手間をかけ1玉1玉手もみした太麺は「南部小麦」と「ねばりごし」を使用。八戸の郷土料理「ひっつみ」にヒントを得て、モチモチとした食感と舌触りを出しました。
チャーシューには収穫量日本一のニンニクを餌として食べさせる十和田産「ガーリックポーク」を使用。食感の違いを楽しんでもらえるようモモ肉と肩ロースを1枚ずつ配置。メンマは麺の食感との一体感を考え、短冊状のものを使用。彩に緑鮮やかな小松菜とねぎを加えました。
「八戸麺道大陸」の出店は2022年12月16日(金)~2023年1月9日(月)です。 なお、年末年始は2022年12月31日及び2023年の1月1日は休館日となります。
また、年末年始の営業時間も変更しておりますので、併せてご確認くださいませ。
幻のラーメンはこの期間しか食べることが出来ません! 皆様のお越しをお待ちしております。
次回は銘店シリーズ第10弾 高知・須崎 鍋焼きラーメン「谷口食堂」について発表させていただきます。お楽しみに!!
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