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Z世代は“社員個人のストーリー”に注目。「Z世代の注目企業2022」調査

2022年12月13日 18時00分更新

文● ASCII

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No Company公式サイトより

 No Companyは12月12日、SNSデータから見る「Z世代の注目企業」調査結果を発表した。

 本調査は、2021年10月1日~2022年9月30日の1年間に、SNS(Twitter、Facebook)上でZ世代などの生活者が話題にした企業、団体・組織200社を調査したもの。

 本調査では、まずZ世代が就職活動でよく参考にしている19のメディアを選定。SNS分析ツール「THINK for HR」を使って、これらのメディアに掲載された「企業名が入っている記事(該当する企業に関するあらゆる記事)」「企業の社員が取り上げられている記事」がSNS(Facebook、Twitter)上でどれほど「いいね」や「リツイート」「シェア」「コメント」などのアクションをされたのか、その総量(=エンゲージメント量と呼ぶ)を計測した。ポジティブな反応、ネガティブな反応の双方を含んだ数値で、数が多いほど「注目されている」と定義している。

 なお、本調査は「Z世代が就職活動でよく参考にしている19のメディア」における上記対象記事のエンゲージメント量を測る調査であり、実際のSNS上のアクションが誰によってなされたものかは調査していないので、「Z世代の注目企業」を明らかにするための参考情報として活用して欲しいとしている。

 2020年や2021年と比べるとオンラインでの就職活動や採用活動、リモートワークに関する制度や方針を語る企業が減りつつあるという。採用活動や働き方をオフライン形式に戻す企業が増えている中で、コロナ以前に多かった「社員個人のキャリア」や「社員が日々取り組んでいる業務内容」などの情報が再びZ世代に注目されている。新卒社員やインターン生が先輩社員や経営陣に自社の企業文化や魅力についてインタビューする形式の記事が特にエンゲージメント量が高かった。

 また、マネーフォワード、メルカリ、サイバーエージェント、サイボウズ、アマゾン、グーグルの6社は、4年連続で上位200社以内に選出された。

(1)Z世代が共感しやすい“働く社員の個人の想い”
 2021年12月頃にSNS上で話題になったのは、サイボウズの20代の若手社員が企業の経営層を相手に「協業」の交渉をするなど、裁量の大きな仕事に取り組む様子を紹介したインタビュー記事だった。また、2022年5月頃には、フォースタートアップスで活躍する若手社員の入社理由を紹介した記事が高いエンゲージメントを獲得した。社員個人のストーリーやキャリアにフォーカスした記事は、従来からエンゲージメントを獲得しやすい傾向にある。これは、Z世代の若手が具体的にその会社で働くイメージを持ちやすいためだという。

(2)Web3・メタバースなどの新しい技術、新しいサービスへの注目
 2022年3月には、メタバースジャパンの会社設立に関する記事が注目を集めた。また、2021年11月には、バーチャルプラットフォーム事業などを行なうカバー社の事業戦略やミッションに関する記事が大きく話題となった。Web 3.0やメタバースなど、Z世代が自身の生活のなかで身近に感じる最新技術やサービスに注目していることがわかり、新しい産業を牽引するような企業への就職に関心が高いことが考えられるという。

(3)企業のカルチャーを反映した“ユニークな制度“への注目
 2022年2月には、YouTubeなどでコンテンツを展開するドズルが発表した、3ヵ月に1回5000円まで社員の食事代をサポートする制度(ドズル社イーツ)が話題となった。エンターテインメント企業としての遊び心とコロナ禍で社員の家族にも喜ばれるサービスにしたいという思いに共感の声が寄せられた。また、法人向け支出管理SaaSなどを提供するLayerXでは、大学生正社員へのインタビュー記事に注目が集まった。働き方が多様化していく中で、自分の価値観にあった選択ができる企業に就職したいと考える学生が増えているという。

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