このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第397回
世界初の10段可変絞りカメラ搭載したファーウェイ「HUAWEI Mate 50 Pro」実機レビュー
2022年12月10日 12時00分更新
ファーウェイのフラッグシップスマートフォン「HUAWEI Mate 50」シリーズが2022年9月に発表された。「Mate」「P」の2つのフラッグシップ戦略を取っていたファーウェイも、2021年は「HUAWEI P50」シリーズのみの投入となり、HUAWEI Mate 50は2020年発売の「HUAWEI Mate 40」以降、2年ぶりのMateシリーズとなった。今回はMate 50シリーズの中核モデルとなる「HUAWEI Mate 50 Pro」を紹介しよう。
Snapdragon 8+ Gen 1搭載のハイスペックモデル
HUAWEI Mate 50 ProはチップセットにクアルコムのSnapdragon 8+ Gen 1 4Gを搭載。米国政府の制裁の影響を受けてか、通信モデムは5Gには非対応だ。メモリーは8GB、ストレージは256GBまたは512GBで、今回レビューするのは256GBモデル。ディスプレーは6.74型(2616×1212ドット)の有機ELで120Hz駆動、フロントカメラは1300万画素と深度測定の2つを備えており、その中央にフロントスピーカーを配置したためiPhoneに似た横に長いノッチスタイルとなっている。
背面のカメラは5000万画素の広角に加え、1300万画素の超広角、6400万画素の3.5倍光学望遠(ペリスコープ式)を備える。2021年までのファーウェイのスマートフォンはライカとの協業で、カメラ部分には「LEICA」のロゴが入っていたが、HUAWEI Mate 50からはファーウェイ独自のイメージング技術「XMAGE」を採用、ライカとの協業は終了している。背面は光沢ある仕上げで、指紋跡が若干目立つのがやや気になった。
本体サイズは約75.5×162.1×8.5mm、重さは205g。なお、ファーウェイが開発した強化ガラス「Kunlun Glass」をフロント面に採用し、背面をビーガンレザー仕上げにしたモデルは209gとなる。高画質カメラを搭載しているもののカメラ部分はそれほど出っ張っていない。
底面のUSB Type-C端子、右側面の電源とボリュームボタンなど端子類の配置はオーソドックスなもの。ディスプレーは角を落としたエッジスタイルで握りやすい形状だ。
今回紹介する製品はグローバル販売品のため、OSはAndroidベースのEMUI 13を採用している。香港販売品はHarmonyOS 3へのアップデートも可能だ。GMS(Google Mobile Services)非対応のため、ホーム画面にはグーグル関係のアイコンはない。アプリはファーウェイ独自のアプリストア「HUAWEI AppGellery」からある程度メジャーなものがインストールできる。なお、HarmonyOSに準拠した機能として、接続可能なハードウェアをグラフィカルなインターフェースで操作できる「スーパーデバイス」も搭載している。
全体的な操作感は、高速なCPUを搭載していることもあり快適だ。ステレオスピーカーの音質も良く、動画もストレスなく視聴できる。一方で5Gに非対応のため、単体でのデータ通信時は不満が生じることもある。筆者の居住する香港は市内ほぼ全域が5Gでカバーされているため、ほかの5Gスマートフォンと比較するとダウンロード速度では圧倒的な差がでてしまうからだ。
SoyealinkからはHUAWEI Mate 50を5G対応にする5Gモデム内蔵のカバーが発売されているが、親SIMとして中国大陸キャリアのSIMが必要であり、中国外のキャリアのSIMでは利用できない点が残念である。また、HUAWEI Mate 50はiPhone 14に先駆け、世界で初の衛星通信に対応したスマートフォンでもあるが、中国大陸販売モデルのみが対応し、グローバルモデルは非対応となっている。

この連載の記事
-
第558回
スマホ
手のひらサイズでサッと開く!モトローラ「razr 60」を使って感じた驚きの軽さと操作感 -
第557回
スマホ
「ハッセルブラッドウルトラクリア」で撮る世界に感動! OPPO Find X9シリーズは爆速快適に写真を撮りまくれる -
第556回
スマホ
世界初の「水冷」搭載ゲーミングスマホ「REDMAGIC 11 Pro」を日本上陸前にチェック! -
第555回
スマホ
プロ級撮影 × 超速ゲーム! 「Nubia Z80 Ultra」がもたらすハイスピード革命 -
第554回
スマホ
AI機能も強化のOPPO「Find X9」は特大バッテリーに高画質カメラを搭載! 日本上陸が待ち遠しい! -
第553回
スマホ
「Xiaomi 17 Pro Max」はiPhone 17 Pro Maxのようでサブ画面まで! ケースを付ければゲームも! -
第552回
スマホ
超人気ファンタジードラマとガチコラボの「realme 15 Pro 5G Game of Thrones」レビュー -
第551回
スマホ
Pixelの大画面はどちらが正解? Pixel 10 Pro XLと10 Pro Foldを比較レビュー -
第550回
スマホ
2万円台で11型&90Hzの快適さ! 「OPPO Pad SE」は動画と日常使いに最適な万能ミドルタブだ! -
第549回
スマホ
新生FCNTの“本気”を感じる8万円台ハイエンド「arrows Alpha」がかなりイイ! -
第548回
スマホ
AIスマートグラス対決! HTC「VIVE Eagle」とシャオミ「Xiaomi AI Glasses」を比較した - この連載の一覧へ







