2023年2月上旬より発売
環境配慮にこだわった「エプソンのスマートチャージ」の新商品! A3カラーインクジェット複合機「LMシリーズ」3機種を発表
2022年11月18日 13時00分更新
エプソンは11月17日、「エプソンのスマートチャージ」の新商品発表会を開催した。
エプソンのスマートチャージはプリントやコピーの使用状況に合わせて、最適なプランと複合機/プリンターを選べるサービスとなる。ビジネス効率化やコスト削減、環境負荷低減、ペーパーレス化の推進といった課題への解決策として、多くの導入実績がある。
本発表会では、エプソンのスマートチャージの新商品である40~60枚/分の印刷速度帯のA3カラーインクジェット複合機「LM-C6000」「LM-C5000」「LMC4000」3機種を2023年2月上旬より発売することが発表された。
現行商品である高速A3複合機「LXシリーズ」、A4・A3複合機/プリンター「PXシリーズ」に加わったLMシリーズは、一般オフィスや医療、学校などで使用されることを想定したセンターマシン領域でのシリーズとなる。
環境配慮に重点をおいたLMシリーズ
本発表会では、既存モデルの置き換えによる環境負荷の低減、脱炭素を実現していくことを基本軸として強く打ち出していた。
紙へのプリントに深く関わってきた同社では、「インク吐出に『熱を使わない』プリンターを広く利用することが、環境対策のひとつと考えている」とコメント。熱を使わずにインクを吐出する同社の「Heat-Free Technology」は、レーザー方式と比べてシンプルな印刷プロセスで、低消費電力と高生産性の両立を実現できるという。
LMシリーズは、上述した同社独自のHeat-Free Technologyを活用し、一般的なオフィス向けのレーザー方式と比べ低消費電力、省資源化を可能にしている。
具体的には、一般的なレーザープリンターからLMシリーズに置き換えることで年間CO2排出量を62~66%削減可能。
また稼働時の消費電力だけでなく、待機時も含めたトータルの消費電力量を示すTEC値も低く、国際エネルギースタープログラムに高水準で適合している。
それに加え、大容量インクの搭載により消耗品、定期交換部品が少ないため、省資源につながることや、本体パネルに消費電力を表示することによる環境の「見える化」を実現できるとしている。
さらにストレスフリーな運用の面では、インクジェット方式によるシンプルな筐体構造で、定期交換部品が少なく、メンテナンスの手間と時間を削減できることや、印字の際に熱を使わないため起動時間が短く、1枚目の印刷が速いことなどをあげていた。
基本性能と販売プラン
LMシリーズの給紙枚数は標準で2350枚(※1)、最大で5850枚(※2)、それぞれの印刷スピードはLM-C6000が60枚/分、LM-C5000が50枚/分、LMC4000が40枚/分となる。自動両面印刷やADF(オートドキュメントフィーダー)に対応。
ネットワークは、無線がIEEE802.11 a/b/g/n/ac(Wi-Fi 5)/k/v/r、有線が最大2ポートをサポートしている。
(※1)オール・イン・ワンプランの場合。カウンター・チャージプランの場合カセット2段モデルのため、1250枚が標準。2350枚で使用の場合、増設2段カセットユニット・P1が必要
(※2)オール・イン・ワンプランの場合は、別途オプションの大容量給紙ユニット・P1の契約が必要。カウンター・チャージプランの場合は、本体に増設2段カセットユニット・P1、大容量給紙ユニット・P1の購入が必要
また、本シリーズの販売プランは月々の定額料金で在庫管理から修理まで対応する「オールイン・ワンプラン」と、機器本体を購入し、使った枚数分だけ課金していく「カウンター・チャージプラン」の2通りで提供される。プランについては同社の公式サイトにて詳細に記載されているので確認してほしい。
そのほか、新商品のフィニッシャーオプションなど、本体に追加できるオプションも充実した内容となっている。
インクジェット複合機の可能性を訴求
本シリーズは、同社の製品でこれまで不在だった中速度帯にあたるシリーズとあって、特に、熱を感じる発表会になっていたと思えた。
発表会の中でエプソン販売の鈴村 文徳社長は、何度も環境への配慮を口にしており、それを訴求する方法として、ユーザーが脱炭素を相談できる「パートナー企業」などと連携し、インクジェットプリンターの環境価値について届けていくとした。
同社はボリュームゾーンである中速度帯へのフルラインアップ展開で、今後さらにユーザーの環境価値訴求活動を加速していくとしている。
なお、本シリーズならびに今後のインクジェット製品のラインアップ強化・拡充を見据え、現在同社が提供しているレーザープリンターは、2026年を目標に本体の販売を終了することもあわせて発表された(レーザープリンター利用中のユーザーに対しては消耗品、保守部品ともに長期にわたり提供し、サポートも継続していくとのこと)。