Odysseyは手に取ってみると豪華なフェイスプレートの質感がよくわかる。標準添付されているケーブルもかなり高品質なものである。
音質はとてもワイドレンジでオーディオファイル調だ。高音域は伸びやかだが刺激成分が抑えられて聞きやすい面もある。低域も誇張感は少なく深みがあり、タイトでパンチがある。音場も立体的な広がりがよく感じられる。性能が高いだけではなく、きめ細やかにチューニングされているのが分かる。たしかに音調はA&ultima SP3000と似たものが感じられ、併せて楽しむとより高いレベルの音を楽しむことができるだろう。
両製品とも高い音性能とともに、最近のオーディオでの新技術を巧みに取り入れた設計を感じることができた。10年の節目を迎えたAstell&Kernが開発した集大成であると同時にさらにこの先の10年に向かっていく意気込みが込められている製品であるともいえるだろう。
この連載の記事
-
第300回
AV
インド発の密閉型/静電式ヘッドホン? オーディオ勢力図の変化を感じた「INOX」 -
第299回
AV
夏のヘッドフォン祭 mini 2024レポート、突然のfinal新ヘッドホンに会場がわく! -
第298回
AV
ポタフェス2024冬の注目製品をチェック、佐々木喜洋 -
第297回
AV
なんか懐かしい気分、あなたのApple WatchをiPodにする「tinyPod」が登場 -
第296回
AV
逆相の音波で音漏れを防げる? 耳を塞がないヘッドホン「nwm ONE」──NTTソノリティ -
第295回
AV
NUARLのMEMS搭載完全ワイヤレス「Inovatör」(旧X878)の秘密とは? -
第294回
AV
AirPodsで使用者の動きからBPMを認識、それを何かに応用できる特許 -
第293回
AV
次世代AirPodsにはカメラが付くらしい、じゃあ何に使う?(ヒント:Vision Pro) -
第292回
AV
OTOTEN発、LinkPlayの多機能ネット再生機「WiiM」とSHANLINGの「EC Smart」を聴く -
第291回
AV
ビクターの新機軸、シルク配合振動板の魅力とは? HA-FX550Tを聴く -
第290回
AV
HDTracksがMQA技術を使ったストリーミング配信開始へ - この連載の一覧へ