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YouTube 新収益化モデル「ショート動画の広告収益45%」をクリエーターに分配

2022年09月21日 13時30分更新

文● 飯島恵里子/ASCII

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 YouTubeは米・ロサンゼルスで初めて開催した「Made on YouTube」にて、太平洋時間9月20日に新たな報奨について発表した。

 主な発表内容は、より多くのクリエイターがYouTubeでの収益化システム「YouTube パートナープログラム」(以降、YPP)への参加拡大、ショート動画で初となる収益化モデルの導入、音楽を使用する動画の広告収益還元を通じて、音楽業界とクリエイターとの関係を再構築するため「クリエイター ミュージック」開始、以上3点だ。

●YPPへの参加拡大
 ショート動画に特化したクリエイターは、「チャンネル登録者1000人以上」「直近90日間のショート動画視聴回数1000万回以上」などの条件を満たすことで、YPPに申請できる。これは、従来のチャンネル登録者1000人以上、総再生時間4000時間に加わる新しい選択となる。

●ショート動画で初となる収益化モデルの導入
 2023年初頭から固定額のファンドから移行し、現在YPPに参加しているもしくは今後参加するショート動画のクリエイターに対して、YouTube独自の収益分配モデルを強化する。

 ショート動画のフィードで動画と動画の間に広告を表示し、毎月合算してYouTube ショート クリエイターへの報酬と音楽ライセンス費用に使用する。クリエイターに割り当てられる全体の広告収益の45%はショート クリエイターに分配され、残りの収益55%はYouTubeがシステムの運営などビジネスのエコシステムに使用する。

 なお、ショート動画の合計視聴回数の割合に応じて分配され、音楽を使用しているかどうかは、収益分配の割合に影響しない。

●「クリエイター ミュージック」の開始
 現在、音楽ライセンスが複雑なため音楽を使用するほとんどの長尺動画でクリエイターが収益を得ることができないという、問題があるという。

 「クリエイター ミュージック」は、クリエイターに対して長尺動画に使用できる楽曲を集めた音楽カタログへのアクセスを容易にし、アーティストや音楽権利所有者に対しては楽曲の新しい収益源を提供する。また、クリエイターは手頃な価格で音楽ライセンスを購入でき、音楽を使用しない動画と同じ収益分配を得られるようになり、事前に音楽ライセンスの購入を望まないクリエイターは、使用した楽曲のアーティストや関連する権利所有者と収益を分け合うことも可能だという。

 「クリエイター ミュージック」は、ベータ版が米国で開始し、2023年に対象地域を拡大する予定だ。

 

 YouTubeはこの3年間で500億ドル(約7兆円)以上を、クリエイター、アーティスト、メディア企業に支払ってきたという。この報酬により世界中のクリエイターの暮らしを変え、新たにYPPの参加を拡大することでYouTubeでのクリエイティビティに報いるための、新たな章をスタートさせるという。

 

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