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ドライバー10基、約60万円のコラボイヤホンも……

高いけどスゴイ!? Astell&Kernから約66万円ハイレゾプレーヤー

2022年09月13日 21時30分更新

文● 鳥居一豊 編集●ASCII

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A&ultima SP3000は最新鋭DAC「AKM4499EX」を初採用

 A&ultima SP3000は、先月量産に入ったばかりという最新鋭のフラッグシップDACチップ「AKM4499EX」を世界で初めて搭載したモデル。そればかりでなく、AKM4499EXとAKM4191EQによって、デジタル信号処理とアナログ信号処理を完全に分離したD/A変換回路を備えている。バランス回路とアンバランス回路も独立したことで低ノイズを始めとした高いオーディオ性能を実現している。

4つのAKM4499EXと2つのAKM4191EQで構成されたDAC部。

 Astell&Kernだけでなく他社を含み、従来のポータブルオーディオプレーヤーは、DACからの出力をアンバランスとバランスに分けてアンプ回路に送る仕組みとなる。アンバランスとバランスの切り替えでオーディオスイッチが必要となるため、これが原因となって音質向上の制約となっていた。そこで、SP3000では、AKM4191EQを2基、AK4499EXを4基使用したHEXA構造を設計し、アンバランス/バランス回路が独立したデュアルオーディオ回路を実現した。言い換えると、SP3000ではAK4499EXを4つ使用しているが、これまでのようなQuad DAC構成ではなく、デュアルDAC構成をバランス回路用とアンバランス回路用の2つ持っているということになる。もちろん、後段のアナログ出力回路もアンバランス系とバランス系は独立している。

バランス系とアンバランス系が独立したHEXAオーディオ回路の模式図。

 説明が前後したが、AKM4191EQはDACチップの前段にあたるデジタルフィルターとΔΣ変調回路を持つチップで、AK4499EXは単機能のD/Aコンバーターチップとなっている。両者のチップは7本の信号線と1本のクロックの8本の信号線で伝送されている。こうした構成とすることで、デジタル系とアナログ系の完全分離をLSIで実現しているというわけだ。

 このようなユニークでしかも妥協を一切排した設計により、S/N比130dBを達成している。

AKM4191EQとAKM4499EXによるデジアル・アナログ完全セパレートの説明図。

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