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NETGEAR Insightでオフィスネットワークを簡単に管理しよう 第10回

複数のアクセスポイントを自動調整して最適化、クライアント負荷分散も細かく設定可能

WiFiの電波環境改善もNETGEAR Insightならば自動化できる

2022年09月13日 11時00分更新

文● 谷崎朋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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※注:本連載ではNETGEAR Insightの「Insight Premium」プランを利用した場合の手順や画面を紹介しています。

「インスタントWiFi」機能を使って電波環境を改善する

 オフィスや店舗などの広い場所をWiFiエリアとしてカバーするためには、複数台のアクセスポイントを設置することになる。しかし、その設置状況によってはアクセスポイントどうしの電波干渉などが起きて、クライアントがWiFiにうまく接続できなかったり、接続が寸断されたりといった問題が起きるケースがある。

 また、自ら設置するアクセスポイントの台数が少ない場合でも、周囲のオフィスや店舗、家庭が設置するアクセスポイントからの電波、Bluetooth機器や電子レンジから出る電波、オフィス機器の不具合により生じる電波などが“妨害電波”となり、WiFi接続に影響を与えることもある。

 通常、この問題を解消するためには、アクセスポイントの使用チャネルや電波の送信出力を1台ずつ調整しなければならない。手作業でやるのはかなり大変だ。

 ただし「NETGEAR Insight」(以下、Insight)には、そうした問題を自動的に解消してくれる機能がある。それが「インスタントWiFi」機能と「負荷分散(ロードバランシング)」機能だ。

 インスタントWiFi機能は、各アクセスポイントの設置環境から電波状況のデータを収集し、パフォーマンスの劣化が起きそうな場合にはアクセスポイントの最適なチャネルや送信出力を計算して設定変更を自動的に行い、接続状態を最適化してくれる機能である。

 インスタントWiFi機能の設定は、Insightクラウドポータル(https://insight.netgear.com/)から行う。ポータル画面上部の「アクセスポイント」タブ>画面右上の「Settings」ボタン>左ペインの「インスタントWiFi」と順にクリックして、インスタントWiFiの設定画面を開く。

「インスタントWiFi」の設定画面

 以下、画面に表示されている順番でそれぞれの設定項目を簡単に説明しよう。

・自動チャネル割り当て:既知/未知の隣接するアクセスポイント(WiFi電波)を検知して、チャネルの使用率などをもとに接続状況の良いチャネルを自動でアクセスポイントに割り当てる機能。

・Preferred Channels:2.4GHz帯、5GHz帯のそれぞれで、アクセスポイントが選択できるWiFiチャネルを指定する。たとえば5GHz帯のDFSチャネルなど、特定のチャネルの利用を避けたい場合には設定変更が必要だが、通常はデフォルト設定のままで使えばよい。

・送信出力の自動割り当て:隣接するアクセスポイントの信号強度などをもとに、各アクセスポイントの送信出力を自動で調整し、カバレッジ(WiFiの電波が届く範囲)を最適化する。

・デフォルトの送信出力:上の「送信出力の自動割り当て」がオンになっている場合に有効。すべてのアクセスポイントに対して、送信出力の標準値を設定する。「Full(最大出力)」「Half(半分の出力)」「Quarter(4分の1の出力)」の3段階がある。

 下にある「Optimeize Now」ボタンをクリックすると、これらの設定に沿ってWiFi環境の最適化処理が実行される。各アクセスポイントで電波状況を確認し、設定変更を順次行っていくため、最適化の完了までにはしばらく時間がかかる。

 その下には、インスタントWiFiを定期的に自動実行する設定(Schedule)がある。電波環境が変化しても、インスタントWiFiを定期実行していれば最適な状態が保てるというわけだ。設定は「アグレッシブ(6時間ごと)」「中(12時間ごと)」「マイルド(24時間ごと)」の3種類がある。

 「インスタントWiFiの起動をデバイスに許可」をオンにすると、隣接するアクセスポイント数、ノイズ、チャネル使用率などに基づいてアクセスポイント側からインスタントWiFiを実行し、自らの電波環境を改善させることが可能になる。

 最後に「電波設定」という項目がある。ここからアクセスポイントごとに使用チャネル、電波出力、チャネル幅を設定できる。通常はインスタントWiFiで全体を設定すればよいが、特定のアクセスポイントで障害が残る場合などには、ここで設定を上書きすればよい。

スケジュール設定や電波設定も可能

「負荷分散」機能を設定する

 もうひとつの負荷分散(ロードバランシング)は、複数のアクセスポイント間でクライアントの接続数やデータ使用量を均等に分散する機能だ。周波数帯(2.4GHz/5GHz)ごとの最大クライアント数、クライアントの最小信号強度(RSSI)、チャネル使用率という3つの負荷分散方法を設定することが可能で、各アクセスポイントが設定値に達すると新たなクライアント接続を受け付けなくなり、自動的にほかのアクセスポイントに接続されることになる。

 負荷分散の設定は、ポータル画面上部の「アクセスポイント」タブ>画面右上の「Settings」ボタン>左ペインの「負荷分散」を順にクリックする。「負荷分散」のスイッチを有効にしたうえで、3つの負荷分散方法から利用するものにチェックを入れ、スライダーを動かして設定する。

 なおWiFi接続の状態が悪く、その改善のためにこの設定を行う場合は、3つの負荷分散方法を1つずつ順に、なおかつ少しずつ変更して改善されるかどうかを確認していってほしい。それにより、接続状態悪化の原因が「クライアント台数の増加」にあるのか、「チャネル使用率の上昇(クライアント1台ごとのトラフィック量増加)」にあるのかがわかるはずだ。

 「スティッキークライアントを切断」という設定も用意されている。スティッキークライアントとは、一度接続したアクセスポイントを優先してしまい、電波状況が悪化しても接続し続けてしまうクライアントのことだ。この設定を有効にすると、アクセスポイント側で信号強度が低すぎるクライアントとの接続を強制的に解除し、より強力なアクセスポイントへの接続を促してくれる。

負荷分散機能の設定。スティッキークライアント問題の対応機能もある

(提供:ネットギア)

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