ダイアモンドカットで高級感のあるボディー、背面に排気口がないスッキリしたデザイン
16:10液晶で有線LANなし!? GALLERIAの攻めた新筐体のハイエンドゲーミングノートPCに迫る
2022年08月15日 13時00分更新
ゲーマーがパソコンで遊びやすい環境を提供し続けているGALLERIAが、新たなノートパソコン「GALLERIA ZL7C-R38H」の販売を開始している。16:10の16型ディスプレーの新たな筐体を採用しているほか、最新パーツで構成されており、しっかりとゲームプレイが楽しめる性能になっているのが特徴だ。
従来モデルから何が変わった?
本体の特徴をチェック
まずは、GALLERIA ZL7C-R38Hの外観や使い勝手について紹介していこう。前述のとおり、GALLERIA ZL7C-R38Hは今までのGALLERIAのゲーミングノートパソコンとは異なるデザインを採用している。主な外観の特徴は、以下のとおり。
16:10の16型ディスプレーを採用
ダイアモンドカットを施した高級感のあるデザイン
最薄部およそ20mmでゲーミングノートとしては薄型筐体
ACアダプターがより小型に
ゲーミングノートながら有線LAN端子がない
テンキー付きキーボードでゲームだけでなく仕事にも使いやすい
これ以外にも特徴はあるが、ざっくりとはこんな感じ。では、各項目ごとに紹介していこう。
タイトルによっては有利に立ち回れる!
仕事でも作業範囲が増えてより快適に
GALLERIA ZL7C-R38Hは、スタンダードな15.6型より少し縦幅が増えたアスペクト比16:10(1920×1200ドット)のディスプレーを採用している。ゲームタイトルにもよるが、16:10のアスペクト比に対応していれば、縦の表示が単純に増える。たとえば「Apex Legends」は16:10に対応しており、設定すればGALLERIA ZL7C-R38Hでも全画面でプレイ可能だ。
平面だけでなく上下で撃ち合うApex Legendsのようなタイトルでは、表示できる領域が少し増えることで、16:9(1920×1080ドット)のディスプレーと比べてちょっとだけ有利な場合もでてくる。例えば、自分が相対した敵より高い位置にいて、下から向かってくる場合、少し早めに敵が下から来ていることが画面に表示されるわけだ。加えて、単純に表示領域が増えることで、ゲームプレイの迫力もちょっと上がる。
また、ゲームプレイ以外にも16:10の恩恵が得られるのが、仕事で使う場合。15.6型と比べて単純に表示領域が広がっているので、ウェブ上で情報を確認しているときやエクセルで数字を入力しているときに、スクロールする機会が減る。
これは、Photoshopで写真編集をする場合でも同じことがいえる。レイヤーが増えるとレイヤーパレットの上下方向が狭くなり、そのぶんスクロールする回数も増える。縦の比率が増えると、こういった作業でもスクロールする回数が減るというわけだ。
なお、リフレッシュレートは165Hzに対応しているので、FPSも存分にプレイ可能だ。加えて、4辺すべてのベゼルが狭額なので、スタイリッシュに感じるほか、没入感も向上している。狭額縁ながら、上ベゼルにはWebカメラを内蔵しており、テレビ会議もバッチリ対応できる。
高級感が増したカッコいいデザインに!
少し重量は増したが持ち運びも視野に入る
GALLERIA ZL7C-R38Hのサイズはおよそ358×247×高さ20.0(最薄部)mmで、重さは約2.15kg。狭額ベゼルの採用により、16型ディスプレーながら従来の15.6型ゲーミングパソコンとほぼ変わらないサイズ感に抑えられている。
ただ、重さは2kg以上と少し重め。とはいえ、筐体が薄型なので15.6型が入るリュックであれば持ち運びも可能。屋内で移動して使うぶんには、まったく問題ない。
少し重くなったぶん、筐体は耐久性の高いアルミボディに加え、エッジにはダイアモンドカット装飾を施している。このダイアモンドカットがあるだけで、見た目は随分と変化し、高級感のあるデザインになっている。
また、従来よりACアダプターがかなり小型化しているのも特長。多くのゲーミングパソコンは、2kg以下でもACアダプターが大きく、外に持ち運ぶ際は別途小型なアダプターを購入する人も多いだろう。本機のACアダプターは、一緒に持ち運べると思えるサイズ感に収まっているので、本体と純正のACアダプターどちらも持って外出する場合は、むしろほかのゲーミングパソコンと比べると軽くなる場合すらあると感じる。
なお、GALLERIA ZL7C-R38HのUSB Type-C端子はDisplayPort出力とUSB PD(100Wまで)、Thunderbolt 4はUSB PD(100Wまで)に対応しているため、サポート対象外とはなるものの、別途より小さいType-CのACアダプターを用意して、会社に置いておくと便利。自宅では純正のACアダプターでゲームプレイ、会社では用意したACアダプターで仕事といった使い分けができる。なお、パフォーマンスをフルに発揮してゲームをプレイする場合は、純正のACアダプターを使用したほうがいい。
カラー自体はグレーで統一してあり、シンプルなため場所を選ばずゲームプレイや仕事が可能。また、試用するにあたってベタベタと触ってみたが、指紋がかなり目立ちにくい。持ち運んで使うノートパソコンにおいて、この部分はかなりうれしいポイントだ。
ゲーミングパソコンで有線LAN端子がない!
開発担当者による検証のもと選択
GALLERIA ZL7C-R38Hのインターフェースは、右側にThunderbolt 4、USB 3.2 Gen1 type-A、HDMI 2.1、電源入力を、左側にセキュリティースロット、USB 3.2 Gen1 Typc-C、USB 3.2 Gen1、SDカードリーダー、マイク入力/ヘッドフォン出力を備えている。
ここで私が個人的にGALLERIA ZL7C-R38Hで一番気になっているのが、本機に有線LAN端子がない点だ。ゲームをプレイするうえで、有線LANがないの!? と最初は思った。しかし、GALLERIAを販売しているサードウェーブの担当者に聞いてみたところ、「自身で長い間Wi-Fi 6を使ってさまざまなジャンルのゲームをプレイしてみましたけど、通信で困ることはなかったため、今回の決断に至りました」と回答があった。
もちろん、プロゲーマーといった競技シーンを目指すのであれば、有線LANはまだまだ必要だ。しかし、確かにカジュアルにゲームを楽しむとすれば、Wi-Fi 6であれば十分安定したゲームプレイが可能だ。
とはいえ、Wi-Fi 6が浸透してきつつある今でも、対応したルーターを所有していないという人もいるだろうし、やっぱり有線がいい! という人もいるだろう。その部分についてGALLERIAはぬかりなく、オプションとして外付けの有線LANアダプターを用意している。そういった人は、購入時にこちらを選択するといいだろう。
さらにもう1つ気になった点として挙げられるのが、背面。ゲーミングパソコンといえば、背面に大きな排気口があり、強力に排気するというイメージが大きいが、GALLERIA ZL7C-R38Hでは排気口もインターフェースもなくめちゃくちゃスッキリしている。この点についても大丈夫か聞いてみると「こちらも、高負荷時の検証を重ねたうえで、熱や排気が大丈夫ということを確認したうえで、この形状を採用しています」との回答が返ってきた。
しっかりと検証したうえで、このスッキリとした背面を実現しているというのは、かなり魅力的に感じる。なお、スッキリしている外観なのは、有線LANがないのも同じ。有線LANがあると、どうしても筐体に厚みがでてきてしまうからだ。しっかりと検証を重ねつつ、攻めたスタイリッシュな外観を採用しているというのは、GALLERIAらしいなと感じる。
テンキー付きでも広々としたキーボードでゲームも仕事も快適
キーボードはテンキー付きで、エクセルといった数字入力をする作業がある場合に便利だ。多少エンターキーは小さいように感じるが、そのほかのキーのサイズはしっかりと確保してあり、タイピングもゲームプレイも快適だった。
GALLERIA ZL7C-R38Hはこんな人にオススメ!
GALLERIA ZL7C-R38Hは、16:10のディスプレーや有線LANをなくし、背面にも大きな排気口がない点など、同社のゲーミングパソコンの中でも結構攻めたデザインになっている。しかし、このデザインにするための検証はしっかりと実施してあるので、安心して利用できるというのもポイント。背面がゲーミングらしくないため、外でも仕事用マシンとして使いやすいと感じる人も多いのではないかと思う。
ゲームをプレイするためのパソコンは、スタンダードなモデルと比べて高額だ。そのため、仕事用のノートパソコンを買い替える際に、できればガッツリゲームがプレイできる環境もほしいという人には、ピッタリの1台となるだろう。
また、Core i7-12700H、GeForce RTX 3080、32GBメモリー(DDR5)、1TB Gen4 SSDなど、最新パーツでかなり高い性能を持っているので、ゲームを録画して編集してYouTubeに上げるというのをノートパソコンで完結させたい、実況配信をゲーミングノートパソコンでやりたいという人にもオススメできる1台となっている。
次回は、この性能でどれくらいゲームが快適にプレイできるのか、ベンチマークにて検証していこう。
GALLERIA ZL7C-R38Hの主なスペック | |
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CPU | Core i7-12700H(2.3GHz~最大4.7GHz)、14コア(Pコア:6、Eコア:8)/20スレッド |
グラフィックス | GeForce RTX 3080 16GB+インテル Irix Xe グラフィックス |
メモリー | 32GB(PC5-38400/16GBx2) |
ストレージ | 1TB Gen4 NVMe SSD |
ディスプレー | 16型(1920×1200ドット)、ノングレア、リフレッシュレート165Hz |
内蔵ドライブ | ー |
通信規格 | 無線LAN(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.2 |
インターフェース | USB 3.2 Gen1×2、USB 3.2 Gen2 Type-C(DisplayPort出力/USB PD対応)、Thunderbolt 4端子(USB PD対応)マイク入力/ヘッドフォン出力、SDカードリーダー |
内蔵カメラ | HD画質 Webカメラ/IR専用カメラ(Windows Hello対応) |
サイズ/重量 | およそ幅358×奥行247×高さ20.0mm/約2.15kg |
OS | Windows 11 Home(64bit) |