Ryzen 7 5825Uを採用、マルチディスプレー構成もケーブル1本で!
薄く軽い15.6型、余裕ある高いパワーで快適に仕事できるノートパソコン<IdeaPad Slim 370>をチェック
15.6型ながら簡単に持ち運べるスリムボディー
はじめに、<IdeaPad Slim 370>の外観からチェックしていこう。
<IdeaPad Slim 370>のカラーバリエーションは「アークティックグレー」と「アビスブルー」の2色が用意されており、今回試用したのはアークティックグレーとなる。天板やパームレスト部はうっすらとヘアライン調を確認できる軽い光沢を備えたグレーで、光が当たったときはシルバーに近い印象を受けるカラーリングだ。
天板の端には「Lenovo」の文字の入った小さな装飾がワンポイントであしらわれている。見た目は全体的にシンプルで、<IdeaPad Slim 370>のスリムさをより際立たせているデザインといえるだろう。
ディスプレーを閉じた状態での本体サイズは、およそ幅359.2×奥行236.5×高さ19.9mm。15.6型のノートパソコンとしては、小型で持ち運びも楽な部類といえ、20mmを切る薄さは筐体も掴みやすくスリムなノートパソコンだという感覚に直結する。重さも約1.63kgで、昨今の15.6型スタンダードノートパソコンの中でも、比較的軽量な部類だ。
15.6型のノートパソコンは、普段から常時持ち歩くというカテゴリーのマシンではないものの、<IdeaPad Slim 370>であればノートパソコン用キャリングバッグなどに入れて持ち運ぶ場合でも、大きな負担にはならない。
またノートパソコンを持ち運ぶとなればバッテリー駆動時間も気になるところ。「JEITA2.0」の測定法によるバッテリー駆動時間は、カタログ値で約9時間となっている。ただ、このカタログ値は実動と比較して、長めの時間がでるのは周知のことだと思う。
そこで今回は、ベンチマークアプリの「PCMark 10」(Ver.2.1.2563)に含まれる「PCMark 10 Battery Profile」テストを用い、実際のオフィス作業に近い負荷(液晶輝度は80%)でどれくらいの駆動時間が得られるのかテストをしてみた。
バッテリー駆動テストの結果は6時間22分で、カタログ値の3分の2強という結果になった。6時間以上の駆動時間があれば、外での使用も十分検討できるのではなかろうか。
狭額ベゼルのディスプレーを採用
Webカメラはプライバシーシャッター搭載
ディスプレーは15.6型で、解像度は1920×1080ドット(フルHD)。画面占有率88%に達する狭額縁仕様は、画面の迫力向上と本体サイズの小型化に貢献している。また狭額のベゼル部は黒色の仕上げで、画面を引き締める効果も期待できるだろう。パネルの駆動方式はTN方式で、表面処理は反射を抑えるノングレア(非光沢)タイプが採用されている。
TN方式はほかのIPS方式やVA方式と比べて視野角で不利になるが、左右方向の視野角は意外と悪くなく、多少左右に角度を付けたくらいであれば表示内容もしっかりと判別できる。ただ上下方向の視野角はやはりIPSと比べると狭く感じ、使用時はディスプレーの開閉角度をしっかり合わせるよう心掛ける必要がある。ちなみにディスプレーの天板は180度近くまで開いてほぼ平らにすることも可能だが、視野角の関係から机上に広げて多人数で覗き込むという使い方には向いていないだろう。
さらに、ディスプレーの上辺ベゼル中央部には、ビデオ会議やオンライン授業などで活用できる解像度720pのWebカメラを備えている。Webカメラには物理的なプライバシーシャッターも備わっていて、非使用時にはシャッターをスライドして閉じておくことで、カメラへの映り込みを完全シャットアウトできる。
現代のウイルスやスパイウェアの中には、パソコンのWebカメラを用いて盗撮を試みるものもあるが、万一パソコンがそのようなウイルス感染したとしても、物理的にシャッターを閉じていれば、最悪のプライバシー漏洩の事態は防ぐことができるというわけだ。もちろん、テレビ会議中に急に離席しなくてはいけなくなった際にも、サッとシャッターを閉じられるのはありがたい。