2022年は5Gが新規出荷スマホの半数を占める予想
SoCそのものより、周辺部分のチップが不足している状態
この状況はいつまで続くのか。サプライチェーンについては、2022年後半には半導体不足が幾分かは解消に向かうとIDCは予想する。4GのSoCの供給は厳しいものの、市場は5G対応SoCに進んでいる。それよりも大きな問題として、PMICs、ディスプレイドライバー、Wi-Fiなどの周辺部分のチップ不足を指摘している。
IDCによると、サプライチェーンの影響を最も管理できているのはアップルであり、同時にアップルの顧客層はインフレの影響を大きく受けにくい層でもあるとしている。
月単位のレポートを出しているCounterpoint Researchによると(https://www.counterpointresearch.com/global-smartphone-sales-fall-100mn-units-may/)、5月の世界のスマホ市場は4月比で4%減、前年同月比10%減とのこと。出荷台数は9600万台で、2020年5月以来、約2年ぶりに1億台の大台を下回ったそうだ。
2020年の初のコロナショックの後にV字回復をしたものの、市場はまだコロナ前の状態に回復していないと、Counterpointは記している。
暗いニュースが続くが、明るい材料もある。それが5Gだ。IDCによると2022年の5G端末は前年比25.5%で成長し、新しく出荷されるスマートフォンの53%を占める。出荷台数は7億台程度まで伸び、ASP(平均販売価格)は608ドル。
5Gが買い替え需要を喚起し、2026年までの年平均成長率は1.9%のプラス成長と予想している。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
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