超薄型化のM2搭載MacBook AirにiOS 16登場! 「WWDC22」特集 第25回
28時間使える「M2搭載MacBook Pro 13インチ」超高効率ノートブックの誕生【実機レビュー】
2022年06月22日 22時00分更新
驚異的な28時間のバッテリー持続時間
新旧のMacBook Pro 13インチモデルを比較して、M1とM2の違いによる性能差は確かにあるものの、それ以外のスペックはほとんど同じ、とだけ考えていると、M2搭載モデルの大きなメリットを見逃すことになる。それは、さらなる低消費電力化によるバッテリー持続時間の向上だ。
WWDCの発表でも、アップルのサイトに掲載されたスペックでも、「Apple TVアプリのムービー再生」の最大時間は、新しいMacBook Airで18時間、新しいMacBook Pro 13インチで20時間となっている。これらの数字は、いずれもM1世代のMacBook Air、MacBook Proとまったく同じだ。筆者は、これを見て落胆すると同時に、M2のさらなる省電力化を考えれば、そんなはずはないだろうと密かに疑っていた。
そして今回、YouTubeのビデオをWi-Fi経由でインターネットアクセスしながら連続再生するテストを実施して、MacBook Pro 13インチモデルの連続再生時間が大幅に向上していることを確認した。まったく同じ条件のテストで、M1モデルの21時間37分に対し、M2モデルでは27時間59分という結果を示した。24時間をらくらく超えて、ほとんど28時間に届くという驚異的な持続時間だ。
また、バッテリーを使い切って強制スリープした状態から、MacBookの電源をオンにしたままフル充電するのにかかった時間は、M1モデルでは2時間32分だったが、M2モデルでは2時間13分に短縮された。
ひとまずここまでをグラフで確認しておこう。
YouTubeビデオの連続再生時間では、実に3割近くも延びている。他の仕様がほとんど同じだけに、これはM2チップの省電力化を如実に物語るものと言える。ちなみに、新旧のMacBook Proのバッテリー容量は、いずれも58.2Whで同一だ。それでいて充電時間が若干短縮されているのは、なぜだろうと思われるかもしれない。実は、付属の電源アダプターの出力電力が、M1モデルでは61Wだったのに対し、M2モデルでは67Wに増強されている。これが、本体のスペックには現れない変更点の1つだ。
M1とM2の単位消費電力あたりの性能向上率をざっと計算してみると、CPU性能で5割、GPU性能では8割ほどM2が向上していることになる。これはけっして小さな数字ではない。もしコスト・パフォーマンスではなく「エネルギー・パフォーマンス」という指標があるとすれば、M2チップは現状でトップクラスのSoCであることは間違いないだろう。
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