惜しいのは段差とハンディユニット
改善の余地があるとすれば段差の乗り越え。
なぜかちょっとした段差にひっかかり、部屋を移るときもたつくことがありました。
ソファの下を掃除していたときは、敷いていたホットカーペットにひっかかりました。
もうひとつ気になったのはハンディ掃除機。
スティックとノズルを両方交換しなければならない面倒な機構は従来同様。
構造上難しいのかもしれませんが、ハンディユニットを直接取りはずせるように改良してほしかったですね。
下向きに重心がかかるので、手首にかかる負荷もやや重め。
付属のノズルもシンプルな隙間ノズルだけ、あくまでも最低限という印象です。
さらに、Liteはモーターの出力が落ちたので吸引力が弱め。
「専用ノズルセット」として別売りしているアタッチメントのうち「ファブリックノズル」でソファを掃除したとき、1歳児がかじっていた赤ちゃんせんべいのかけらが吸えませんでした。
モーターヘッドならいけるだろうと通常のヘッドをつけてみたら、ヘッドの重みで手首ずっしり。無事赤ちゃんせんべいは吸えましたが、実用的ではありません。
ほかのノズルが頑張って作られているぶん、この吸引力が惜しいんですよね。
特に便利だったのが細かい隙間を吸える「マイクロノズル」。歯医者さんが口につっこんでくる超音波のアレやつみたいな形で、冷蔵庫の手がかり部分にも入ります。クルマのドアポケットや薄いポケットホルダーも入るので重宝するんですよこれが。
ヘラのように棚の上を吸う「フラットノズル」、窓の桟やキーボードを吸える「ブラシノズル」も便利に使えました。
付属品の取り外しできるツールボックスもよくできています。サニタリースペースにひっかけておけて便利です。
せっかくいいノズルや付属品を用意しているので、後継機があるならハンディユニットを強化してほしいものです。
逆に、いっそハンディユニットを放棄してコードレススティッククリーナー専用機を出してもよかったのかもしれません。発表会ではライターさんとそんな話もしていました。
バルミューダの掃除機気持ちよすぎだろ
BALMUDA The Cleaner Liteは、従来機に比べると便利になり、普通に使いやすくなりました。
普通の掃除機と比べてヘッドは大きいし、本体が軽いわけではないし、吸引力も強いわけではありません。惜しいところも残っています。
それでもつるんとすべるヘッドの気持ちよさは随一なので、少なくとも掃除の概念が変わることは間違いありません。相変わらず万人におすすめとは言えませんが、逆に相性がよければ「バルミューダの掃除機気持ちよすぎだろ」と感激するはず。
少しでも興味がわいたなら、一度試してみることをおすすめします。問題児ってのは面白いもんですから。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ。5歳児と1歳児の保護者です。Facebookでおたより募集中。
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