名古屋大学、岩手医科大学、岡山脳神経内科クリニック、福岡大学の研究グループは、腸内細菌叢からパーキンソン病患者の2年後の症状進行を予測する機械学習モデルを構築した。
名古屋大学、岩手医科大学、岡山脳神経内科クリニック、福岡大学の研究グループは、腸内細菌叢からパーキンソン病患者の2年後の症状進行を予測する機械学習モデルを構築した。 研究グループはパーキンソン病患者165人を2年間追跡し、ひとり一人の腸内細菌叢の状態の推移から、ランダムフォレストモデルと呼ばれる機械学習モデルを構築。その結果、短鎖脂肪酸産生菌である フシカテニバクター属、フィーカリバクテリウム属、ブラウチア属の低下と、ムチン分解菌であるアッケルマンシア属の増加が、パーキンソン病の早期において進行要因となる可能性が明らかになったという。 今回構築した学習モデルは、パーキンソン病の5段階のうち第一段階の早期パーキンソン病患者の症状進行を正答率79.2%の精度で予測した。ただし、第二段階、第三段階と進むにつれて予測精度は下がっていった。 研究成果は6月1日、「npjパーキンソンズ・ディジーズ(npj Parkinson’s Disease)」誌にオンライン掲載された。(笹田)