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KDDIなど、大型サイズと広い視域角のホログラフィ動画技術

2022年05月11日 06時45分更新

文● MIT Technology Review Japan

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KDDI総合研究所と関西大学の共同研究チームは、光波を記録・再生する立体映像技術であるホログラフィについて、1枚の印刷データに複数コマ分の情報を多重化して埋め込んで再生する技術を開発。映像を十分に楽しむことができる縦18センチ×横18センチの大型サイズと水平垂直30°の広い視域角を維持したまま、カラーアニメーション化に成功した。

KDDI総合研究所と関西大学の共同研究チームは、光波を記録・再生する立体映像技術であるホログラフィについて、1枚の印刷データに複数コマ分の情報を多重化して埋め込んで再生する技術を開発。映像を十分に楽しむことができる縦18センチ×横18センチの大型サイズと水平垂直30°の広い視域角を維持したまま、カラーアニメーション化に成功した。 コンピューターを用いたホログラフィによって作成される「計算機合成ホログラム(Computer-Generated Hologram:CGH)」を再生するには、画面に表示されるCGHデータに外部から光を当てる必要がある。今回の技術では、印刷する1枚のCGHデータに複数コマ分の赤・緑・青(光の三原色)各波長の情報を空間的に多重化して記録し、それぞれのコマに対応するCGHデータ領域に対して高精度に光を照射する方式を採用した。同方式において、波長ごとの画面の占有面積といった多重化用パラメーターを最適化することで、ミリメートル以下の精度で対象のコマに対応するCGHデータ領域のみを選択して光を当てることに成功。1枚のCGHデータを用いて、それぞれのコマを正確に再生できるようにした。 CGHは自然な立体映像を実現する一方、視域角を広げるためには画素の密度を高くする必要があり、映像を十分に楽しめる画面サイズと視域角を確保するには、8K映像の500倍以上といった膨大な画素数となる。そのため、これまでの研究開発においては超微細加工技術を用いてCGHデータを印刷する方法がとられており、表示できるデータは静止画に限られていた。

(中條)

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