いまコストパフォーマンスの高いPCを自作するなら、NVMe M.2 SSDはWestern Digital「WD_Black SN770 NVMe SSD 1TB」でキマリだ。PCIe4.0×4対応で、転送速度の公称値がリード最大5150MB/sec、ライト最大4900MB/secという高いパフォーマンスで、価格も1万4000円~1万5000円前後と比較的安価になっている。
実際、日常、ビジネスワークスに最適な小型PCを自作する記事と、7万円台PCの自作記事で組み合わせて組んだが、使用中に不満を感じることはなく快適に運用できている。そんな「WD_Black SN770 NVMe SSD 1TB」を使っていてふと頭に浮かんだのが、「PS5の拡張ストレージに使えるのでは?」ということだ。
そもそも、PS5に内蔵された1TBのSSDからシステムデータなどを除くと、ユーザーが使える実際の容量は660GB程度になる。「グランツーリスモ 7」のように100GBオーバーのゲームが今後増えても6本程度はインストールできるわけだが、本体ストレージは録画データの保存先にも使うので、人によってはあっとう間に本体ストレージがひっ迫してしまうことになる。
そのため、PS5は拡張ストレージの装着が可能になっているが、PS5で使えるM.2 SSDの要件すべてをクリアしたモデルはわりと高額で、容量に余裕のある2TBで3万5000円~4万円台前半、1TBでも2万円前後となっている。毎日使うPCならともかく、PS5用と考えるとやや躊躇してしまう投資金額だろう。
その点、WD_Black SN770 NVMe SSD 1TBは1万4000円程度とお手ごろ。別途ヒートシンクを用意する必要があるが、これは1000円前後で購入できる。PS5の要件のひとつであるシーケンシャルリードは5500MB/sec以上なのでこの点はクリアできないが、記載は「5500MB/sec以上を“推奨”」だ。そうシーケンシャルリードが最大5150MB/secのWD_Black SN770 NVMe SSD 1TBも使える可能性があるわけだ。
これは試す価値あり! というわけで、問題なく使えればPS5の最安拡張ストレージとなりそうなWD_Black SN770 NVMe SSD 1TBをPS5の拡張スロットに取り付けてみることにした。
ちなみに、WD_Black SN770 NVMeは2TBモデルもあるが、最新価格は3万8000円前後と、コスパが良いとは言えない価格になっている。WD_Black SN770 NVMe=コスパ優秀というわけではないので注意したい。
取り付け、PS5からの認識は問題なし
さっそく、PS5の拡張スロットにWD_Black SN770 NVMe SSD 1TBを取り付けると、PS5起動時にすんなりと拡張ストレージとして認識できた。そしてフォーマット実行後に測定されるシーケンシャルリードは、当然推奨の5500MB/secに届かないがWD_Black SN770 NVMe SSD 1TBの公称値となる5150MB/sec超えの5191.184MB/secを記録した。推奨に300MB/sec足りないだけなので、本体ストレージと大差ないパフォーマンスに期待できそうだ。
なお、外装カバーの取り外し手順などは、PlayStationのサポートサイトや、YouTubeの「PlayStation5 分解映像」の1分51秒あたりからをチェックしてもらいたい。