ゲーミングまでこなせる100Hz駆動&FreeSync仕様
USB PDとKVMに対応する29型の21:9ウルトラワイド液晶が3万円台!その実力は?
画面の作業範囲を拡大したいなら、複数台のディスプレーを使うマルチディスプレー環境が手っ取り早い。フルHDディスプレーなら視野角に優れるIPSモデルでも1万7000円前後から購入できるので、2台買っても3万4000円前後だ。
しかし、マルチディスプレー環境はどうしても机の上が手狭になる。そもそもディスプレーの占めるスペースが大きくなりがちだし、ケーブルの本数が増えれば、取り回しや掃除が厄介になる。そんな問題とは無縁のディスプレーが近年再注目されている、アスペクト比21:9のウルトラワイドモデルだ。
今回紹介するJAPANNEXTの「JN-IPS29WFHDR-C65W」は、29型のIPSパネルを採用したウルトラワイドディスプレーだ。解像度は2560×1080ドットで、フルHD(1920×1080ドット)よりも横幅が1.3倍以上も長い。実機をお借りできたので、詳しく見ていこう。
平面パネルのウルトラワイドディスプレー
IPSパネルで視野角をカバー
まずは、ウルトラワイドディスプレーの説明を簡単にしておこう。一般的なディスプレーは、画面の横と縦の比、つまりアスペクト比が16:9の比率になっている。フルHD(1920×1080ドット)やWQHD(2560×1440ドット)、4K(3840×2560ドット)と呼ばれる解像度もこの比率に則っている。一方のウルトラワイドディスプレーは、アスペクト比が21:9など、従来のディスプレーより画面が横に長くなっている点が特徴だ。
そのため、ウルトラワイドディスプレーは画面を横に広く使える。例えば、仕事でウェブブラウザーやテキストファイル、Excelのワークシートを横に並べて作業することは珍しくないだろう。ウルトラワイドディスプレーであれば、それらを横に並べても画面を手狭に感じることがないというわけだ。
また、「ファイナルファンタジーXIV」のようにウルトラワイドの画角に対応するゲームで利用すると、ゲーム画面が広がり、16:9では映らない箇所も見えるようになる。そのため、ゲーミング用途でもコアなプレイヤーから注目を集めている。
ウルトラワイドディスプレーには、画面が平面のタイプと内向きに湾曲したタイプの2種類がある。湾曲タイプは、画面中央と画面端とで目からの距離が変わりにくい。さらに、画面端でも目線に対してほぼ垂直に視認できるため、色ムラが発生しづらい。そのため、ゲームにおいても臨場感が増すというメリットがある。ただし、両端が湾曲している都合上、設置時の奥行きが平面タイプに比べてより大きくなってしまうというデメリットがある。
一方、JN-IPS29WFHDR-C65Wは平面タイプだ。そのため、奥行きスペースを抑えられ、従来のディスプレーと同じ感覚で使用できる。ただし、平面タイプは湾曲タイプと比べて、視点と画面端の距離が長くなり、色ムラが発生しやすい。
そこで、JN-IPS29WFHDR-C65Wは178度という広い視野角を確保できるIPS方式のパネルを採用。実際に横からのぞき込んでみても、色ムラは確認できなかった。また、パネルは光沢のないノングレアタイプなので、映り込みも気にする必要がない。
JN-IPS29WFHDR-C65Wのベゼル幅は3mm、非表示エリアが10mmなので、合計13mmの狭額縁仕様だ。そのため、動画を視聴した際やゲームをプレイした場合の画面のインパクトはかなり大きい。また、デザイン的にもスッキリしており、スタイリッシュな印象を受ける。黒ベースの落ち着いた雰囲気で、中央にはJAPANNEXTのロゴがある。
スタンドは左右45度に調節できるスイーベル、-10~+22度までのチルトが可能。さらに、高さは上下135mmで調節できる。こうした調節機構は安価なディスプレーでは省きがちだが、しっかり備えているJN-IPS29WFHDR-C65Wは評価できる。台座は244(W)×184(D)mmの長方形タイプで安定感は良好だ。
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