他製品と差をつけるパシフィックブルーの落ち着いた個性的なカラーリング
余裕のあるVRM回路、冷却重視のヒートシンク、安心感も高いZ690搭載ゲーミングマザーボードMSI「MAG Z690 TORPEDO」
オーディオは、コーデックチップにRealtek「ALC4080」を採用し、左右チャンネル回路でPCBレイヤーを分け、オーディオのアナログ回路もマザーボードのほかのデジタル回路と分離したデザインを採用している。
ゲーミングマザーボードだが、LEDイルミネーションは非搭載。LEDヘッダーは搭載しており、それらに接続したLEDパーツをハードウェアでON/OFFできるスイッチも搭載している。「Mystic Light」ソフトウェアからの制御ももちろん対応しているが、ハードウェアでOFFにすれば意図しないタイミングで発光するようなことを防ぐことができるだろう。
これら基本的なレイアウトやヒートシンクデザインはMAG Z690 TOMAHAWK WIFIとほぼ同じだ。ただし異なる点はいくつかある。TOMAHAWKのカラーリングはブラックというところもあるが、MAG Z690 TORPEDOは中央のM.2ヒートシンクが省かれている。また、スペックの点ではMAG Z690 TOMAHAWK WIFIにDDR4モデルが用意されている点や、Wi-Fiの有無が異なる。
前者、MAG Z690 TORPEDOがDDR5に限定される点では、コスト最重視の方にはやや難しい選択となるが、DDR5も入手性に関しては徐々に改善してきている。また、多くのデスクトップPC、とくに自作PCユーザーでは有線LAN接続を利用される方が大多数と思われるが、ケーブル配線が困難な場所で利用する方などWi-Fiが必須という場合もある。とはいえUSB接続のWi-Fiアダプタを利用すれば、MAG Z690 TORPEDOでも無線LANが可能になるので、決定的なウィークポイントとなるほどでもないだろう。
安定の電源回路と余裕ある冷却構造
MAG Z690 TORPEDOのCPU電源回路は、まず電源端子が8+8ピン仕様で電力供給は万全。そして16+1+1フェーズと、回路のフェーズ数もかなり余裕を持った作りだ。ダイレクト駆動ではないがフェーズダブラーは用いず、一方で回路を工夫することで効率を高めたDuet Rail Power Systemを採用している。
回路に採用されている部品を見ていこう。PWMコントローラ、MOSFETともにMonolithic Power Systems製で構成されており、PWMコントローラが「MP2960」、MOSFETはすべて「MP87992」だ。また、MP87992のスペックは70A Smart Power Stageと公表されている。MSIのMEGグレードでは最上位モデル「ACE」で105A SPSも採用されているが、ACEは8万円を超えるフラグシップモデル。一方、Intel B660チップセットを搭載するMAGグレードモデルではMAG Z690 TORPEDOよりもフェーズ数を減らしつつ50A〜60A品が採用されている。こうした点を踏まえれば、MAG Z690 TORPEDOのCPU電源回路はミドルレンジ〜アッパーミドル級といえるのではないだろうか。定格動作はもちろん、「K」付きの第12世代Coreとの組み合わせでOCを狙う方にも余裕がある。
そしてこのCPU電源回路を冷却するのが大型VRMヒートシンクだ。バックパネル直後までアルミヒートシンクが被さる格好で、垂直に立った部分の左右にも彫り込みがあり表面積を拡大。CPUソケット上部側のヒートシンクも、複雑な彫り込みが見られる。
そのほか、PCBにはサーバーグレード素材を用いた6層基板を採用しており、その内部には2オンス銅箔層も用いられている。この銅箔層もCPUソケット周辺で生じた熱を水平方向に拡散する効果がある。
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