最高峰性能の小型マシン「Mac Studio」に新iPhone SE/iPad Air登場! 2022年春のApple Event 第26回
新「iPad Air」実力はもうProを越え!? 創作&エンタメにフル回転
2022年03月16日 22時00分更新
アップルが新しい第5世代のiPad Airを発売する。上位iPad Proの現行モデルと同じApple M1チップを搭載し、肩を並べるパフォーマンスを獲得したハイスペック・スタンダードモデルのiPad Airが、クリエーションやエンタメ視聴にどれぐらい“使えるiPad”なのか実機を検証した。
Apple Pencilによる「書き味」をProと比べる
アップルのサイトから、新しいiPad AirとiPad Proのスペックを並べながら比べてみると、もはやiPad Airの実力はフラグシップのそれに肉薄しているように見える。一番の要因は、アップルが独自に設計した高性能なApple M1チップがそのままProからAirにも受け継がれたからだ。
HDR対応の高精細なLiquid Retina XDRディスプレイを搭載する第5世代12.9インチiPad Proは、言わば“別格”なのだが、第3世代の11インチiPad Proと、新しい第5世代のiPad AirのLiquid Retinaディスプレイは搭載する機能もかなり機能も近い。一点異なっているのが他のiPadの倍、最大120Hzの高リフレッシュレートで画面の表示を書き換えるProMotionテクノロジーへの対応の有無だ。
iPad Proには2017年発売のモデル(第2世代12.9インチ/10.5インチ)からProMotionテクノロジーが搭載されている。ProMotionテクノロジーがあることにより、動画やウェブ画面のスクロールが滑らかに表示されたり、Apple Pencilによる「書き味」もスムーズな手応えが得られる。
筆者が所有する12.9インチのiPad Proは第3世代機だが、最新のiPad Airとの間にも実感できる書き味の違いがあった。iPad Proの方がApple Pencilのペン運びが軽くレスポンスが機敏なのだ。比べるとiPad Airのペン先からは“じっくりと”描画データが生成されるような感覚と表現すればイメージがわくだろうか。
iPad Airの書き味をチェック。Apple Pencilによる線やベタ塗りの手応えは、じっくりと安定している感触がある
続いてiPad Proの書き味を試す。Apple Pencilがより軽快に滑る手応え。線やベタ塗りのデータが素速く画面に反映される
イラスト制作の定番アプリ「Procreate」を立ち上げて、細かい線を連続して描いたり、広い面をベタ塗りツールでペイントすると、わずかにApple Pencilによる筆運びはiPad Proの方が軽い感じがわかると思う。
ただし、アプリのペンツールや線の種類を変更すると書き味はまた微妙に変わるものだし、iPadのディスプレイに保護フィルムを貼って書き味をユーザーの好みに近づけることもできる。そもそもiPad AirもApple Pencilによる書き味はとてもレスポンスが良く、データの描画も正確だ。購入を検討する前にiPad Proの書き味と「好み」を比べてみると良いだろう。
ちなみにProcreateアプリの場合、新規にキャンパスを作成する際に使える「最大レイヤー数」が表示されるのだが、その数がiPadの種類によって変わってくる。筆者の12.9インチiPad Proは第3世代機だが、それでも最新のiPad Airよりも使えるレイヤー数が多くなる。簡易なラフスケッチを描くぶんには特に不自由ないのだが、多くのレイヤーを使って複雑に色や線を重ねながら画を描いたり、より本格的なイラスト制作にはレイヤー数は多いほど自由が効く。
なお別の定番イラスト制作アプリ「CLIP STUDIO PAINT」の場合は、レイヤー数に制限はなかった。アプリによっても使い勝手は異なるのだが、細かな所でiPad Proの方がイラストワークのような創作活動にアドバンテージを感じることがほかにもありそうだ。
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