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台湾電源ユニット製造業の振り返りと2022年の展望<ワイズ機械業界ジャーナル2022年3月第1週号発行>

威志企管顧問股イ分有限公司(ワイズコンサルティンググループ)
2022年03月03日

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威志企管顧問股イ分有限公司(ワイズコンサルティンググループ)
~台湾機械業界の最新動向と分析~

ワイズコンサルティング グループ(本社:中華民国台北市、代表取締役:吉本康志)は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の2022年3月第1週号を発行しました。今週号では、電源ユニット業界、工作機械業界、光電・半導体設備メーカーの単井工業、エネルギー業界の動向について紹介します。



<220303号記事>


台湾電源ユニット製造業の振り返りと2022年の展望
台湾工作機械産業の潜在市場分析、トルコとロシア
光電・半導体設備メーカー、単井工業(シングルウェル)
台湾燃料電池産業の現状と今後の展望


<台湾電源ユニット製造業の振り返りと2022年の展望>
一、産業概況

 電源ユニット製造業の川下製品の出荷状況については、市場調査会社、IDCの統計資料によると、各国で新型コロナウイルスのワクチン接種率が上昇したことから、学校での授業が再開され、遠距離教育用のノートパソコンの需要が減少した一方、ビジネス用パソコンの需要が好調を維持したことから、2021年のパソコンの出荷台数は前年比14.8%増の3億4,900万台に達し、12年以降の最高記録を更新した。
 スマートフォンの出荷状況については、21年第1四半期にアジア市場の需要が回復したものの、第2四半期には中国市場の需要が予測を下回った。幸い、その他市場の需要回復を受けて21年上半期のスマートフォン出荷台数は前年同期比で成長したが、下半期は半導体供給不足の影響で、世界的にスマートフォンの出荷台数は落ち込んだ。
 総合すると、21年通年のスマートフォンの出荷台数は前年比9.18%増で、市場需要は回復傾向を示した。
 このほか、サーバー市場は通信サービス業者の大規模投資によって需要が増加したものの、半導体供給不足の影響があったため、各研究機構は21年の世界のサーバー出荷台数は前年比4.5%増と予測している。
 台湾電源ユニット製造業は、サーバーを含むハイエンド電子機器向けの製品を多く生産している。サーバー出荷台数の成長が予測を下回ったことから、21年1~11月の台湾当産業の生産額は前年同期比0.76%増でほぼ横ばいだった。ただし、在庫が徐々に消化されたことから、販売額は同14.34%増となった。


二、産業動向
EV市場の商機獲得のため 台湾当産業メーカーはEV向け製品の研究開発・生産に注力

 電気自動車(EV)用リチウムイオン電池の生産コスト低下と政府の補助政策が後押しとなり、EVの販売台数は世界的に大きく成長している。EV市場の将来性を楽観視する台湾当産業メーカーは、次々とEV向け製品の研究開発・生産に参入した。例えば、台達電子(デルタ・エレクトロニクス、台達電)は▽リチウムイオン電池、▽電動機(モーター)、▽電源制御システムのノウハウと製品ラインナップが豊富であるため、すでに複数の自動車メーカーと共同開発計画を交渉、進行している。
 EV用電源制御システムについては、炭化ケイ素(SiC)と窒化ガリウム(GaN)などの第3世代半導体が従来のシリコン半導体と比べて高効率・高耐久というメリットがあるため、EVの稼働効率を高めることが可能だ。また、EV用電源制御システムと電動機サプライヤーが次々と一体化したEV駆動システムをリリースしている。一体化した駆動システムは、これまでのモーターと電源制御システム、減速機を別々に設計した構造よりも、駆動装置を軽量化して生産コストを削減できるだけでなく、完成車メーカーの製造プロセスを簡易化することができる。
 EV用充電スタンドについては、米国を含む主要国家が充電スタンドの整備と規格の統合に注力している。台湾は複数のメーカーが充電スタンドの開発を行っており、▽大手自動車メーカーの充電スタンドサプライチェーンへの参入、▽海外インフラ整備入札への参加、▽海外市場の現地メーカーとの交渉などの方法を通じて、世界市場への進出を目指している。また、台湾政府は21年より充電スタンド整備を加速させており、25年までに台湾全土で7,800基の充電スタンドを設置する見通しで、これが台湾当産業の新たな商機となるだろう。

三、今後の展望
川下製品の出荷好調が続く中 22年の台湾当産業の生産額と販売額は1桁台の成長を維持か

 台湾当産業の川下市場については、▽サプライチェーンの原材料不足問題の緩和、▽中央処理装置(CPU)大手のインテルとアドバンスド・マイクロ・デバイセス(AMD)の次世代CPUリリース、▽世界の大手クラウドコンピューティングサービス業者のサーバーに対する大規模投資などから、22年の世界のサーバー出荷台数は前年比で小幅成長する見通しだ。(後略)
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ワイズ機械業界ジャーナル


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